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『1年で億り人になる』(戸塚真由子)の次に読む本は、『米国株「レバナス」投資』(風丸)

あらすじ

最近よく喧伝されているFIRE(経済的自立と早期リタイアメント)を、大富豪に共通する行動・考え方を著者のリアルな体験を絡めながら、短期間で億り人即ち資産1億円位以上になるマインドの持ち方を著しています。最も億り人になる近道は、最初に大きな資金(融資を受け借金をすることで得る)を現物即ち中古物件一棟丸ごとに投資し莫大なインカムを得て行くことであると記し、お金持ちになる道は富裕層だけが知っているとも。労働しお金を貯めてから投資するのでは、いつまで経ってもFIREには至らず、労働者マインドから脱却し、BS (バランスシート)思考で、借金も次なる投資へとなる資産であると「マインド・セット』の重要性を説いています。本書はハウツー本ではなく、今までの思考回路を捨て去り、「いかにスピード感をもって資本家マインドへ変えられるか」にかかっているのだと、多くの億り人の実例をもって示しています。

一読一光

本書では多くの大富豪の姿(富豪ならではの様式とでも言いましょうか)が随所に語られていますが、大富豪に至る具体的な実践方法は、と回答を求められる書ではありません。著者戸塚氏が何度も文中に引き合いに出す投資の師匠の導きで、3ヶ月の超短期間で億り人になったとありますが、戸塚氏が最強の現物投資として最初に挙げているのが「中古物件の丸ごと一棟買い」であるという件で、些か拍子抜け感も。

著者はこの本を最後まで読まずに即実行と言う傍ら、「自己流は、必ず事故る」としゃれを交えて強調もしています。3度目に結婚し離婚した富豪から、酷い目に遭いながらも投資のなんたるかを学んだとあります。文中に著者の投資師範へのリスペクトから、自分でもと投資のコンサルタントをなさっているようで、具体的なことはそれなりの対価を払って頂きコンサルタントで教えます、というところでしょうか…。若い世代がFIREを目指し、巨額の借金をして空き家だらけになって行く日本の中古物件に、慌てて飛びつくことが無いか心配にもなります。

これだけFIREが独歩するのは、細りゆく日本の将来像に起因しているのではないかと思います。人口減に歯止めがかからず、政府も自分の老後は自己責任で作っておきなさい、のスタンスになっていますので、年金受給者は兎も角も、若い世代の将来的経済や年金への不信感の増大が、FIRE志向に現れてブームのようになっているやに感じてなりません。

本書で投資家マインドにも目配りするのは大切な事です。お金がお金を産む福利効果は初期金額が大きければ大きいほど絶大です。ですが実際のところ、何千万も借金して現物投資で億り人を目指せきれない私達でもあります。とは言えコツコツ貯金やNISAでは安全第一すぎて資産を余り増やせ無い、という不満を抱く方々も多くいらっしゃると思います。

私自身も実践し始めておりますが、メインは王道のNISA推奨投資信託で、でもこれでは飽き足らないと感じる方には、メインに対して投資のスパイスを効かせたNASDAQレバレッジを長期投資の一翼に加味してみるのは如何と提案しているのが次で紹介する『悪魔的リターン 米国株レバナス投資』という本でNISA一辺倒だけでは無いレバレッジ投資の手法も、一読してみる価値はあろうかと考えます。

次に読む本

米国株「レバナス」投資 月1万円の積み立てから狙う“悪魔的リターン”(風丸)

将来への貯蓄や経済面での不安を抱えている投資家、もしくは今から投資を始めようとしている方々に、一つの投資スタイルのあり方を提案しているのが本書です。通常のNISAインデックス投資信託を紹介するのではなく、題名にもあるレバレッジ投資信託を丁寧に説明している本で、具体的には米国ナスダック100へ2倍のレバレッジをかけた投資信託の商品を、時系列での基準価格推移の分析や、SP500やノーマルナスダック100とを比較して、丁寧にメリットとデメリットを解説しています。レバレッジって怖いモノ?という先入観を払底し、メインはNISA運用としつつ、投資資金効率化と上昇局面での爆発力を投資のスパイスとして用いる事を提案しており、レバレッジ投資が初めての読者にもよくわかるように説明が為されております。

一読一光

「レバナス」って茄子のレバー炒めっていう語感ですよね。著者の風丸氏はYouTuberとして、レバナスという言葉を普及させた先駆者を自認しておられます。痛快な語り口とテンポの良さで思わず観てしまう動画。翻って本書。レバナス即ち米国Nsdaq100に2倍の値動きに連動するよう設計された金融商品で、その先駆である大和iFree -レバレッジNASDAQ100投資信託を具体例として、レバレッジ商品の特性について丁寧に説明しているので、こちらも理解が進み腹落ちすること大でした。

ただしこのレバナスの肝は「魔神ホールド」即ち途中で投げ出さない「長期積み立て」が絶対の条件であると。これは厚切りジェイソン氏の『ジェイソン流お金の増やし方』の本の中でも、NISA枠のインデックス投資信託を初めたら途中下車は絶対ダメよ、と同じロジックです。株価の趨勢なんて誰にもわからない「ランダムWALK」即ち酔っ払いの千鳥足ゆえ、たとえ大暴落があっても中心回帰の動きで必ず回復するので、ひたすら毎月(毎日)積み立て実践が王道という結論になろうというモノです。若い世代や逆に投資期間の短い高齢者にも、メインはNISAで、パンチも一部効かせたいという思いがあれば本書は有効な道標になろうかと強く感じました。

おススメポイント

一読一光

現在はかつて無いほど日本社会でもお金の問題が色濃く生じています。曰く年金問題、はたまた保険料など社会的費用、育児子育て支援と枚挙に暇がありません。一冊目の『1年で億り人になる』はそんな泥濘から一刻も早く抜け出したいとい人達の思いを、大富豪に倣うのが最も近道と説く書です。ハウツーモノでは無い、著者の生々しいまでの体験談に基づく「マインドリセット」が本書最大のポイントとなっています。

一方いくら読んでもここまで踏みきれない一般の方の気持ちも、自分を含め良くわかります。乗るかそるかの大投資ではなく、でもNISAだけでは牛の歩みと感じる方達に、『米国株レバナス投資』は程よい投資のスパイスとして大いに参考になるものと思います。

この記事を書いた人

一読一光

一読一光

学生時代からの楽しみとしていたのが読書です。その頃からどの本を読んだかをメモに残し、一冊一冊読了履歴が増えて行くことに喜びを見出して来ました。社会人となった今なお、読書によって生ずる感動・嫌悪、共感・疑問、歓喜・悲哀、愁眉を開く情報・知恵との出会いといった、読書ならではのイクスピアレンスを、映像主体の世の流れではありますが、これからも大切にしていきたいと思っております。

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