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変な家 著者:雨穴の次に読む本は

あらすじ

ネタバレを含みます

不動産屋の店頭に張り出されている、間取り図。
引っ越す予定がなくても、間取り図のチラシを見るのが趣味だという人も多いでしょう。
この『変な家』は、とある家の間取り図を巡る怖い物語です。
著者であるオカルト専門のフリーライターのもとに寄せられた、不思議な『間取り図』から物語は始まります。
著者の知人が引っ越し先の候補に考えているという、一軒家の間取り図。
その2階には、窓がなく2重扉の子供部屋があった。
不思議な事に、その部屋専用のトイレもある。
他の部屋からは隠されるように作られた、その子供部屋にはどんな秘密が隠されているのか……?

「まさか、ある目的のためにこの部屋が作られたのではないか?」と著者のライターと知人は考える。
2人が、その家についての推理に夢中になっていくうちに、とある女性から連絡が入った。
「その不思議な家の件について話したい」と女性は言う。

実際に女性に会うと、さらにもう1軒の不審な家の間取り図に話がつながっていく。
女性は、自分の夫を不思議な間取り図の家の住人に殺されたと言い出すのだが、その真相は……?

早乙女フミカ
早乙女フミカ

この本を読み始めた時は、気味の悪すぎるホラー小説だと思いゾッとしました。

オカルト専門のライターでありホラー作家としても活躍する雨穴さんの著書なので、薄気味悪いお話なのかと思いながら恐る恐る読み始めたのです。

そもそもこの本を手に取ったきっかけは、新聞に大きく出された出版社の広告を見て興味を持ったから。

この本の表紙に大きく描かれた『間取り図』が、新聞広告にもデカデカと掲載されていました。

その広告を見た時点で不思議すぎる見取り図はインパクトがあり、不気味な雰囲気だと感じました。

どうしても気になったので実際に読んでみる事に。

薄気味悪さと間取りの不思議さに首をひねりながら読み進めていきます。

物語は、現代調のホラーから少しずつ因習めいたホラー小説に展開していくのです。

とある旧家一族の因習が解き明かされていくにつれて、謎が1つずつ解明されていくのがお見事だと感じました。

しかし、このお話はフィクションであって欲しいと思います。

実際にあった事だとは思いたくないのですが、どうなのでしょう?

実話なのでしょうか。

最初は恐々と読み始めましたが、すぐに恐怖よりも不可解な物語に引き込まれていきます。

「こんなこと本当にある?」という謎解き密室ミステリーなのですが、因習なども混ざり合い何とも不思議な物語でした。

民俗学や俗習などの分野に興味がある人にとっては、興味深いお話かもしれませんね。

最後の最後に、もうひとつ謎が提示されます。

これは、読者に対する著者の挑戦なのでしょうか?

この謎が、私にはどうしてもわかりませんでした。

謎を解明したいのですが、もう一度読んでもわかりそうにありません。

それ故に不思議な読後感が残りました。

「わからないままでいい事もある……」という著者からのメッセージだと解釈しています。

次に読む本

ヘンな間取り300 著者:ヘンな間取り研究会

この本は、1冊目とは打って変わってお気楽な『間取り本』です。
おそらく、実際に世の中に出回っていた間取り図の中から、ヘンなものだけを集めたのでしょう。

実際に、不動産屋の店頭やネット、雑誌などに掲載されてしまったトンデモな間取りだけを集めたものと思われます。
脱力級の、しょうもない間取り図ばかりで読むと不思議と元気になれます。

早乙女フミカ
早乙女フミカ

こちらは、おそらく間違って作られてしまったと思われるヘンな間取り図を300枚集めた本です。

珍物件とでもいうべきトンデモな間取り図だらけで、こちらも思わず頭をひねってしまいます。

純粋に「なにこれ?」としか言えない間取り図が多めで、脱力します。

どこからも入れない部屋や、登れない階段など不思議な魅力が満載です。

1冊目の本とは違った意味で、首をひねりっぱなしになってしまいますよ。

疲れている時や、ストレスが溜まっている時に読めば不思議と元気が湧いてきます。

リラックスしすぎて寝落ちしてしまうかもしれませんよ。

早乙女フミカ
早乙女フミカ

1冊目に、怖さがあふれる『ヘンな間取り』を選定しました。

心から震える怖いお話でしたので、冷えた心を癒せるようなお気楽な『間取り本』を2冊目に選定しました。

間取り図という同じテーマを扱っていながら両極端な雰囲気で、どちらものめり込める本です。

単純に間取り図が好きな人だけでなく、建築関係のプロが読んでも楽しめそうな2冊だと思います。

この記事を書いた人

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早乙女フミカ

元図書館勤務のWebライターです。
本好きが高じて図書館職員になりました。
現在は、美容やファッション、ライフスタイル関係のWebライターをしています。
今後は書評記事も書いていきたいと考え、勉強中です。

現在も読書が趣味で、毎日なにかしら読んでいます。
小説が好きですが、ビジネス書や実用書、エッセイまでオールジャンルの本を読みます。

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