3月31日に読む本はクラシック音楽を10倍楽しむ 魔境のオーケストラ入門 齋藤真知亜 (著)

3月31日は

オーケストラの日(みみに一番、のごろ合わせから)

オーケストラの日、初耳でした。

NHK交響楽団でヴァイオリン奏者として活動している著者による、クラシック音楽・オーケストラを分かりやすく、面白く解説した本を紹介します。

美術品としてのヴァイオリン

ヴァイオリンは、高価なものだと億を超えるものがあります。ただし、高いと音が良いは、必ずしもイコールではありません。「使ってこそ生きる」からだそうです。常に演奏のためのコンディションが整えられていれば素晴らしい音色だったとしても、博物館で美術品のように飾られていると、すぐには良い音が出ないらしいです。

博物館に飾られるよりも演奏家が活用するほうが、ヴァイオリンの音色には良いのですね。

「使ってこそ生きる」というのは、著者自身もヴァイオリニストだからこそ、という感じがしました。

コンマスの役割

コンマス(コンサートマスター)の役割についても書かれています。第一ヴァイオリン(主旋律を奏でることが多い)をまとめるだけでなく、実質的にオーケストラのまとめ役だそうです。

指揮者は、オーケストラにとってはゲストのことが多く、指揮者とオーケストラ団員との間をうまく取り持つ役割もコンマスが担う。書籍では、中間管理職、接待担当のホスト、といった表現が使われていました。

コンマス=ヴァイオリンの一番うまい人、というイメージでした。

ヴァイオリンを6歳から始めたら遅いほう?

もちろん、趣味で楽しむ分には何歳からヴァイオリンを始めても構わないでしょう。しかし、プロになるには、3歳4歳ぐらいからヴァイオリンを始めるのが好ましいらしいです。筆者は6歳で、プロとしては遅めのスタートだったらしいです。

このこともあって、プロのヴァイオリニストになるためには、才能よりも何よりも、家庭環境が大きく影響する、と書かれていました。

3歳4歳ぐらいからヴァイオリンを始める、となると、親が音楽に熱心で、なおかつ習い事をさせる経済的余裕も必要ですね。

職業病?音楽でリラックスできない

著者のように、プロの音楽家として活動していると、CD等を聴いてリラックスする、ということができないそうです。「他の人がどんな演奏をしているのか?」と、どうしても分析をしてしまうそうです。

これは辛いですね。

オーケストラが少し身近に感じられるかも?

オーケストラの公演に参加するのは、敷居が高い、という印象を持っていました。音楽家の知り合いがいる、という人でもないと、なかなか機会もないですしね。

でもこの本を読むことで、少し身近になったような気がします。オーケストラに初めていってみよう、という人にも役立つ内容もありました。




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