高慢と偏見が発行された日
200年以上前に書かれた作品ですが、今読んでも色あせない名作です。
※タイトル「Pride and Prejudice」は、「高慢と偏見」のほか、「自尊と偏見」「自負と偏見」「誇りと偏見」と訳されることもあります。
女性と結婚
18世紀末ごろのイギリスの田舎町が舞台。ベネット家は、娘が5人、男の子はいない。当時のイギリスでは、財産相続権があるのは息子のみで、娘には財産相続権が無い。ベネット家の財産は、遠縁にあたるコリンズ牧師が相続権を持つ。ベネット夫人は、娘たちの結婚ばかりを考えている。
そんな時、近所に資産家のビングリーが引っ越してくる。ビングリーは資産家らしい。
当時は、女性が自分で稼ぐ、というのは難しかったみたいです。作者のジェイン・オースティンは、結婚せずに執筆で生計をたてていたようですが、こういった女性は例外だったようです。
次女エリザベスと、ダーシーの出会い
次女のエリザベスは、賢いものの、長女のジェインほどは美しくない。ビングリー家へ舞踏会へ行くと、ビングリーとジェインは良さそうな雰囲気だ。ビングリーの友人のダーシーも来ていた。社交的なビングリーと比べ、ダーシーは、初対面の人とはなかなか打ち解けられない。ビングリーがダーシーにエリザベスと踊るよう提案する。ダーシーはエリザベスが気にはなっていたものの、断ってしまう。エリザベスはダーシーの断り文句を聞き、ダーシーに良くない印象をもった。
まあまあってとこだな。だがこの僕を踊りたい気にさせるほどの美人ではないね。
中公文庫、大島一彦訳、第一巻第三章、31ページ
ダーシー、悪い人ではないんだけど、言い方がストレートすぎて、印象は良くないですね。
私はダーシーに近いタイプだと思うので、ダーシーの振る舞いをみて、反省する点が多いです。
最初の出会いは散々でしたね。さて、エリザベスとダーシーとの関係は、これからどうなっていくのか。
第一印象は良くないけど、そのうち恋が芽生える、というのは、お話だとよくある展開ですね。
エリザベス視点でダーシーを見ると、嫌な第一印象でした。また、ウィカムが盛っている情報を聞いて、人物像を勝手に思い描いていたりしています。
読者としても、ダーシーへそういう印象を持ちました。読み進めていくと、本当のダーシーが分かってくる、という仕掛けです。
600ページもある長編ですが、読みやすく、読後感も良くておススメの本です。
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