あらすじ
本書は、「手帳を通じて自分軸を作る」(p.13)ことを主題に、手帳活用法を紹介しています。
従来のスケジュール管理やタスク達成を重視した手帳術とは異なり、メンタルを整え、自己実現を目指す内容です。
本書が提案する手帳活用法は、自分の気持ちや出来事、夢や希望を書き出す日記のようなスタイル。
型にとらわれずに、手帳を自由にカスタマイズし、自分のペースで使う。
そうして作り上げた手帳が、自己肯定感を育み、理想的な自分に近づく手助けとなります。この方法は、心の整理や自己成長を促し、前向きな行動を引き出す力を持っています。
著者の熊野氏は、ひきこもりや不登校、病気や障害などで社会との関わりが難しい方々を支援する事業を運営しており、その経験を元に手帳活用法を編み出しました。
「できるけどやらない」のではなく、「やりたいのにできない」と感じている人々に向けて、自分を追い詰めることなく、優しく自分と向き合う手帳術を提案しています。
ストレスを抱えている方や新たな挑戦をしたい方にも有効で、無理なく続けられる工夫が満載です。
また、「三日坊主で続かない」と感じる人でも安心して取り組める、習慣化しやすい「ゆるい手帳術」や、日々をもっと楽しむためのアイディアも紹介されています。
自分を追い詰めすぎず、手帳を通じて自他に感謝の気持ちを育てることを目指す一冊。
ゆるい手帳術で心を整え、前向きな一歩を踏み出したい方におすすめの本です。

本書を読んで、手帳の活用法について新たな視点を得ることができました。
これまで私が触れてきた自己啓発本や手帳術は、目標達成や効率化に焦点を当て、自分を奮い立たせて前へ進むことが目的でした。
 しかし本書で紹介されているのは、手帳を「自分の鏡」として活用する方法です。
未来の予定やタスクを管理する手帳とは別に、自分の興味や関心を詰め込んだ、ワクワクする手帳を作ることが推奨されています。
過去の自分を振り返り、今の自分を見つめ直すためのツールとして活用するというアプローチには、非常に納得しました。
特に印象に残ったのは、手帳を「自分に合わせてカスタマイズする」ことの大切さです。
形式にとらわれず、自分が心地よく続けられる「ゆるい」スタイルを見つけることで、習慣化が苦手な人でも続けられると思います。
また、私は文房具が好きなので、お気に入りの手帳やペンを使い、自分だけの空間を作る楽しさに共感しました。
お気に入りの道具を見つけること。
その道具を使って手帳を書くこと。
そして、自分だけのために時間を使うこと。
手帳に向き合うことが、癒しのひとときになり、日常の中で自分を大切にする気持ちが育まれると実感しています。
さらに、パート4に登場する「ありがとう日記」の部分がとても印象的でした。
日常の中でつい見落としがちな小さな感謝を記録することによって、自分自身や周囲の人たちの尊さに気づくことができる——このような心のあり方を大切にしていきたいと感じました。
自己成長を確認できる点が、本書の手帳術の大きな魅力でした。
単なる予定管理ではなく、日々の思考や気づきを書き留めることで、手帳が自分の心の成長を見守るツールに変わると思います。
自分の現状と目標、感謝の気持ちを再確認する手帳術。
来年、手帳の切り替えを機にゆるい手帳術に挑戦してみたいです。
次に読む本
『新版 ずっとやりたかったことを、やりなさい。』ジュリア・キャメロン(著)、菅靖彦(訳)
自分の創造性を取り戻すための12週にわたるプログラムを提供する一冊です。
この本は、自己分析を行い、自己実現を可能にするための具体的な方法を提案しています。
本書は世界40ヵ国以上で愛用されているロングベストセラー本です。
今回25周年を記念して、新版が発売されました。
もともとは俳優や作家、アーティスト、映画監督など、創造性を発揮したい人のために向けた本でした。
しかし、読者は必ずしもクリエイティブな仕事についている必要はありません。
著者は「人は誰しも生まれつきのアーティスト」と述べています。
本当にやりたいことをできていないと感じている全てのひとに向けた内容です。
本書で紹介されているプログラムは、週ごとに割りふられた課題で構成されています。
日々の生活の中で気づきを得たり、新たな行動を起こす手助けすることが目的です。
以下にいくつかのプログラム内容を紹介します。
①モーニング・ページ:毎朝手書きで、3ページ思いついたことを綴る。
②アーティスト・デート:自分だけの時間を確保し、好きなことややりたいことをする。
③ソロ・ウォーキング:1人で散歩する
④メモワール:過去を振り返る時間をもつ
これらの課題を通じて、創造性を再発見し、日々の生活に活力を与えることができるようになります。
本当にやりたいことを先延ばしにしている方、創造性を解放し新しい自分を発見したい方におすすめの一冊です。

本当にやりたいことを後回しにしてしまうこと、誰しも経験があるのではないでしょうか。
年齢や忙しさ、金銭、時間、場所、仕事など、さまざまな理由で夢を叶えられない自分を正当化してしまうことがあります。
私も本書を読んで、自分が言い訳をしていることに改めて気づきました。
本書を進めていくうちに、自分や他人の常識、言葉に縛られていたことを実感します。
できないと決めつけていた理由も、振り返ってみると、実は大した理由ではないのかもしれません。
本当に自分のやりたいことを妨げているのは何か、阻害している要因が自分の中にあることを改めて見つめ直すきっかけとなりました。
本書は、自己否定をやめて、自己肯定感を高めることから始まり、そして自分らしさを取り戻すことに焦点を当てています。
まだ実践できてはいませんが、このプログラムに挑戦したいと思いました。
プログラムは難しい内容ではなく、論理的な自分をゆるめて、内に秘めたアーティスト性を引き出すものです。
さらに、日常生活において自分をリラックスさせる時間を持つことを重視しており、他人軸で動いてしまう生活を改善する思考法が紹介されています。
自己分析を通して自分を深く知ることができるので、就職活動を控えた人や行き詰まっている人にとっても非常に役立つ内容です。
私はこの本を通じて、これから新たに挑戦したいという気持ちが湧いてきました。自分の本当にやりたかったことに向き合う第一歩として、このプログラムを試してみようと思います。
おススメポイント

今回選んだ2冊は、自己実現を目指して自分を見つめ直すきっかけを与えてくれる本です。
『ゆるこもりさんのための手帳術』 は手帳を通じて自己肯定感を高め、自己をメタ認知する方法を紹介。
『新版 ずっとやりたかったことを、やりなさい。』は創造性を引き出すプログラムを通じて、自己実現をサポートします。
どちらも、自分を追い詰めるのではなく、リラックスしながら習慣化することで理想の自分に一歩近づける方法を提案しています。
また、両書とも思考を整理するために「手書きで書き出すこと」を推奨しています。
パソコンやスマホよりも、紙に書き出す方が効果的だそうです。
特に『新版 ずっとやりたかったことを、やりなさい。』のモーニング・ページは、手帳で試しても良いでしょう。
どちらも心を整えるメンテナンス手段として活用可能です。
行き詰まっている方、新しい挑戦をしたい方、創造性を高めたい方にぜひ手に取っていただきたい一冊です。




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