何者(朝井リョウ)の次に読む本

あらすじ

就職活動の波に呑まれる大学生男女五人を描く小説。主人公、拓人は演劇経験を通して培った観察眼を発揮して、自身の周りであくせく就活に奮闘する友人たちを冷静に見つめている、と思いきや……?就職活動を通して否応なく自分に点数が付けられ、他者との競争に追い込まれていく様子が、とても他人事とは思えない臨場感をもって描写されている。

次に読む本

森に眠る魚(角田光代)

同世代の子供を持つ五人の母親の関係性の始まりと変化を描いた小説。不安のなか出会えた心の通じ合うママ友。しかし一度楽しい時間が過ぎ去ると、始まるのは心をすり減らす疑心暗鬼に満ちた時間だった。家庭の収入状況、二人目の子供の予定、小学校受験と様々な側面ですれ違うようになってしまった母親たちは、どこへ行きつくのか。

amiek

人と比べ、人を羨み、人を馬鹿にし、自分の価値を信じられなくなる。誰もが多かれ少なかれ経験するであろう心の動きを、どちらの小説も、様々な背景をもった五人の登場人物の交流のなかで描き出している。心理描写が真に迫るあまり、読みながらあまりに辛くて心がひりひりと痛む。と同時に、他者と己を比べて一喜一憂せずにはいられない我が身を振り返らずにもいられない。

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この記事を書いた人

amiek

アラサー大学院生。ヨーロッパ留学中だけど、素敵な生活感が全くない引きこもり。子供の頃から趣味は読書。好きな作家は、上橋菜穂子、三浦しをん、森博嗣(敬称略)。将来は、前後二列に本を置かなくてすむような大きな本棚が置ける家に住みたい。

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