あらすじ
中学生・高校生の子どもたち、また子供を持つ親におススメです。
中学1年生の安西こころは、イジメが原因で不登校になる。ある日、自宅の鏡が光り、こころはかがみの中へ。かがみの中には、オオカミさまと、こころの他に6人の中学生(スバル、アキ、リオン、マサムネ、フウカ、ウレシノ)。
集められた7人は、みんな不登校らしいが、表立って口にはしない。こころにとっては居心地が良く、かがみの中の世界へよく行くようになる。
7人は、同じ中学校に通っていた。(リオンはハワイに住んでいるが、もし日本にいたら同じ中学校だった)
3学期の始めに、皆で学校に行くことを約束する。こころも、学校へ行く。しかし、皆と会うことはできなかった。
本屋大賞にノミネートされたので、読んでみました。
長編ですが、話に引き込まれ、一気に読んでしまいました。
かがみの外の世界では、皆の時間がズレていた。スバルは1985年、アキは1992年、こころとリオンは2006年、マサムネは2013年、フウカは2020年、ウレシノは2027年。
年代は違うが、同じ世界に生きているので、出会うことも可能。
アキは、大人になってフリースクールのカウンセラーになる。こころ、マサムネ、ウレシノを暖かく見守ってくれる喜多嶋先生は、大人になったアキだった。
スバルは、「ゲーム・クリエイターになる」とマサムネに約束する。マサムネの時代では、「ナガヒサロクレン」というゲーム・クリエイターがいた。(「次に読む本」で取り上げます)
本を読むのに慣れていない方でも安心。花守ゆみり(安西こころ)、東山奈央(オオカミさま)など、声優による朗読が楽しめます。こちらからダウンロードできます。
オーディオブック版は、声優による朗読だけでなく、効果音なども収録されていて、活字とは違った楽しみ方ができるのでおススメです。
コミック版もあります
武富智さんにより、ウルトラジャンプで2019年7月号より連載されています。読書が好きでないお子さんにはマンガが良いでしょう。
そのぶん子供が元気になったんだよ
コミック版「かがみの孤城」第1巻p24
第一話の、マンガの特性を活用した演出が見事ですね。
次に読む本
かがみの孤城のネタバレになりますが、登場人物の一人、「ながひさすばる(長久昴)」がゲームデザイナー「ながひさろくれん(長久六連)」の可能性が高いと思われます。なぜスバルがロクレンになるのか?を教えてくれる本です。
新版 よくわかる星空案内: プラネタリウム名解説者が教えてくれる(木村直人)
星座についてわかりやすく解説した本。
冬の星座「おうし座」の項目で、すばる星について解説されています。すばる星は、いくつかの星が集まっているもので、ムツラボシ(六連星)やナナツボシ(七連星)などとも呼ばれます。
すばる →ムツラボシ → 六連星 → ロクレン
子供の頃、物語よりも動物図鑑や惑星図鑑などを読むのが楽しかったことを思い出しました。その体験もあって、天文の本へ繋いでみました。
物語が好きな子供はもちろん、科学の好きな子供も楽しめるように、と、辻村深月先生が工夫されたのでしょうね。
実際に観測したい、という人向けに、観測する時に準備する物も詳しく書いてあります。キャンプなどで天体観測する場合にも便利な1冊です。
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