7月24日に読む本は「河童」芥川龍之介

1927年7月24日は

芥川龍之介が自殺した日。

芥川龍之介が、河童の絵をよく描いていたこと、作品に「河童」があること、等から、河童忌と呼ばれています。なので7月24日に読む本は「河童」です。

芥川龍之介は「羅生門」「魔術」など、有名な短編をいくつも執筆していますね。

河童の世界

河童の世界は、人間とは異なる。

  • 生まれて来る赤ん坊は、「自分が生まれてきたいかどうか?」を確認される。赤ん坊が生まれてきたくない場合は、中絶処置が施される。
  • 工場の機械化などで職工が職を失うケースがある。その場合、職工は瓦斯(ガス)で殺され、食用にされる。

などがあげられる。

親から虐待される子どももいるし、赤ん坊が「自分が生まれてきたいか」選べる社会というのも、一考の価値はありそうですね。

生を祝う(李琴峰)では、赤ん坊が「自分が生まれてきたいか」選べる社会を取り上げていますね。こちらも併せて読むと良いかもしれません。

工場の機械化は、世界史の授業で習ったラッダイト運動を思い出しました。

職工を殺してしまう、というのが凄く残酷に感じました。

河童の世界を描き、一見すると、すごくおかしな感覚に感じられました。しかし、そのようにおかしな感覚に感じられるのは、今の人間の世界と違うから、という点が大きいのかもしれないな、とも思わされました。

赤ん坊が「自分が生まれてきたいか」選べる社会、というのは、(もちろん実現は非常に困難でしょうけど)親による虐待や親ガチャなどが改善される社会になっているかもしれません。生まれてくる子どもの幸福度は高くなっているかもしれません。少なくとも、すごく不幸な子どもは大きく減るように思います。

自分の先入観や思い込みについて考え直させてくれた一冊です。

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