あらすじ
70歳になった佐川夏江は、夫の寝顔を見て「今度生まれてもこの人と結婚しない」とつぶやきます。自分の人生を振り返った時、それぞれ過ごしてきた選択がこれで良かったのかと見つめ直し、やりたい事を始める物語。
70代の方が口にする言葉に「今度生まれたら」という言葉が多いそうです。
歳をとってもまだまだ元気な自分。だけど社会は自分を必要としていない。
「わたしの人生なんだったんだろう」
やり直しがきかない年齢を意識した時、本当にこれで良かったのかと今までの選択を見つめ直す主人公。
気付いた時が一番若い。
人生何があるか分かりません。
この本を読んで、一度キリの人生なんだから、自分の思うまま正直に生きていきたいと思いました。
次に読む本
夫の墓には入りません(垣谷美雨)
高瀬夏葉子は脳溢血で急死した夫の葬儀で涙のひと粒も流れませんでした。結婚記念日や誕生日など行事があるたびに残業や出張で家にいなかった夫。そんな謎だらけの夫と向き合うこともなく真意も分からないままの夏葉子でしたが、家族の問題を片付けていくうちに、だんだんと夫の謎が明らかになっていきます。
生きている間、ほとんど家にいなかった夫。
「嫁卒業」と思いきや、義理両親の介護や墓問題が待っていた。大して愛情もわかなかった夫は結局どこで何をしていたのかさえ、分からずモヤモヤが残ったままの主人公。
「わたしの人生これでいいのか」と考えます。
家族だから言いたい事が分かるのではありません。むしろ家族だから言いたい事を言わないと分からないものだと思います。
物事の捉え方は人それぞれ。
自分を見つめ直すきっかけとなる本です。
おススメポイント
テーマは「夫婦と生き方」
夫婦といえど、所詮は他人。気持ちを秘めたままズルズル過ごしていると、
「私は何のために生きているの」と感じる毎日になってしまいます。
そんな思いをしているのは主人公たちも同じ。
夫や家族との関わり方や自分自身の生き方について後悔しないため、自分はどう生きていきたいのか?を考えさせられます。
世代は違いますが、どちらも自分を見つめ直すきっかけとなる本です。
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