イギリスとフランスが共同で開発した超音速で飛行する旅客機コンコルド。
1976年1月21日は
コンコルドが運用開始された日
しかし、量産されたのはわずか16機。プロジェクトは失敗に終わった。
- 長い滑走路が必要になる
- 運賃が高くなる
- 騒音が大きい
など、開発途上で課題が見つかっていたにもかかわらず、開発を続けた。
失敗するのが予想されていたにもかかわらず、開発中止しなかったのは、合理的ではない。けれど、実際に開発中止を決断するのは難しいだろうね。
過去に投資した費用・時間は、プロジェクトを継続しても、現時点で中止しても避けられないコストです。これをサンクコストとよびます。もし、プロジェクトを継続した場合に「さらに費用・時間がかかる&回収できる利益が見込めない」となるのであれば、プロジェクトを中止して、これ以上の損失を防ぐのが経済の観点では合理的です。しかし、過去に投資した費用・時間をもったいないと思うが故に、「プロジェクトを中止する」のは心理的には決断しずらいです。
このように、失敗が予想されるプロジェクトを(サンクコストの影響で)途中でストップできず、より大きな損失を出すことを、コンコルドの誤りと呼びます。
この本の中では、コンコルドの誤りの他、「技術よりも努力を高く評価しがち」など、人の心理の面白い面を知ることができます。
- 上級者の5分マッサージと初心者の30分マッサージで、身体への効果が同じだっとしても、長いほうが顧客が満足する
- カギ屋がすぐ解錠するよりも、時間がかかったほうが顧客が満足する
などです。
具体例が多くて分かりやすい本です。
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