あらすじ
罪を犯し、刑期を経て仮釈放された三上純一は、刑務官であった南郷正二からある仕事の協力を持ちかけられる。
それは、犯行時の記憶がない死刑囚の冤罪を晴らすというものだった。
元受刑者と刑務官という一見おかしなコンビが、1人の冤罪を晴らし、命を救うためあらゆる可能性を調査する。
そして真実に辿り着いたとき、2人に待ち受けていたものはさらなる悲しい「罪」だった……。
次に読む本
死刑にいたる病(櫛木理宇)
筧井雅也は、過去の輝いていた自分と、現在の地味な大学生の自分を比較し、卑屈になっていた。そんな筧井のもとに、地元にあるパン屋で働いていた榛村大和からの手紙が届く。榛村は凄惨な連続殺人事件の犯人だったが、その手紙には「最後の1件だけは冤罪」だと書かれていた。
冤罪を晴らすための調査を依頼された筧井は、徐々に輝いていたときの自分を取り戻していく。そして明らかになる、筧井の母親の秘密や榛村の暗い生い立ち……。
果たして榛村は本当に冤罪なのか? 揺さぶられ続ける事件の真相とは⁉
松波慶次
「13階段」は、犯行時の記憶がない死刑囚の冤罪を晴らすというお話。「死刑にいたる病」は、連続殺人鬼の最後の1件の冤罪を晴らすというお話。どちらも、本当に冤罪なのか?実は犯人じゃないのか?と疑ってしまうサスペンス小説です。しかし相違するのは、その読後感。「13階段」で虚無感に包まれた後は、「死刑にいたる病」で底知れぬ恐怖に追いかけられてください。
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