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『夢を叶えるゾウ0 ガネーシャと夢を食べるバク』(水野敬也)の次に読む本は

あらすじ

これまでにも数々の人間の夢を応援し叶えるためのアドバイスを続けてきた神様ガネーシャ。しかし今回ガネーシャがやってきたのは、叶えるべき肝心の夢を持っていない会社員男性のところ。夢を持つことすらも忘れてしまうほどに追い込まれた主人公は、ガネーシャの助言を実践しながら少しずつ自分を変えようと前に進む。今の仕事を辞めること、夢を見つけること、自分に合った仕事や仲間に出会うことなど、一つ一つの目標に正直な気持ちで向き合う主人公は、果たして最後に本当の夢を見つけることができるのだろうか。

くすまり

夢は「ありません」と即断する主人公に、夢を叶えるためにやってきた流石のガネーシャ様もしばし呆然とするものの、今回のシリーズでもガネーシャ節が炸裂する。何かを変えたいのにどこから手をつけていいのか分からない時や、好きなことが見つけられなくてモヤモヤしている時にもぜひ読んでほしい内容だ。やりたくないと思ったことを、やりたいことに転換しながら自分の気持ちの本質がどこにあるのか知るシーンや、職業体験のシーンは、転職や新しいことを始めたいと思っている時に背中を押してくれる話が盛り込まれている。

次に読む本

『転職ばっかりうまくなる』(ひらいめぐみ)

大学在学中に就職活動をするタイミングを逃したところから、著者の適職探しの長い道のりが始まる。大学在学中からやっていたアルバイトを卒業後も続けながら、他のアルバイトをしてみたり、就職してみたり、また別の仕事をしてみたりと気が付けば大学卒業後の20代で6回の転職をすることになっていた。倉庫やコンビニでのアルバイトから転職エージェントを通して営業職に就き、ウェブマーケティング、書店スタッフやイベントの広報の仕事まで経験し、最後にフリーランスの物書きのたどり着いた著者が、その都度悩み考えていたことが正直な言葉で綴られている。

くすまり

仕事の内容と賃金を天秤にかけ、どちらを優先すべきか悩み、勇気を持って転職を繰り返す著者は、決して辛抱の足りない若者ではなく、自分と真正面から向き合い続けた人だった。生き方への彼女の真摯な姿勢は、嫌なことがあったらすぐに辞めてしまうだらけた適当な若者とは全く違う。彼女がフリーランスという働き方にたどり着いた時に見えてきたものや、転職の過程で悩んでいた小さくも深い心の変化は、今の仕事に悩む多くの人への支えになるだろう。これは彼女が経験した資本主義社会とそこで生き抜く社会人としての生きづらさを真っ向から記録した軌跡である。

おススメポイント

くすまり

水野敬也さんの著作の中で好きなシリーズである『夢を叶えるゾウ』シリーズの最新刊を読んでいたところ、転職や自分に合った仕事環境とは何か、人生に夢を持つこととは何かについて考えることとなった。そこで転職がテーマであったエッセイ『転職ばっかりうまくなる』を読み進めてみたところ、水野さんの小説の主人公の転職への向き合い方と、エッセイの著書ひらいさんの転職への考え方や状況は、同じ「前職を辞める」ということに関してでも全く異なることがわかる。しかしどちらの人物も真剣に将来を考え、自分の人生に向き合い、自らの手で自分の生き方を模索している。仕事に就く方法も、仕事を辞める方法も、一つの仕事を続ける長さも、全てが十人十色であり、おそらく正解はない。仕事や生き方に悩んでいる時に、どちらも読むことで、多様な選択肢があることに励まされるはずだ。

この記事を書いた人

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くすまり

本を読むことで広がる緩やかな繋がりが好きです。
自宅にテレビはありません。社会人として社交的な仮面をかぶっていますが実は引きこもり気質です。
電車に乗っている時、周りにいる人を観察して、ここにいるみんなが読書をし始めたら、社会は変わるのだろうかと想像することがあります。
本は全てを与えてはくれないけれど、自分の知らない世界をもたらしてくれます。
本は、人とのコミュニケーションが苦手な私の、社会と繋がる秘密道具の一つかもしれません。

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