あらすじ
NFTというワードが今年の秋冬にかけてTwitterのトレンドになった。以前から、言葉自体は知っていたものの、どのような意味なのか、これからの私達の暮らしにどう関わってくるのか、は知らなかかったため、手に取ってみた。本書は各章、各パートごとに界隈の専門家が登場しNFTについて語ってくれる。どこか難しいイメージのあるNFTについて、わかりやすい言葉で、具体例もまじえながら説明してくれるので、NFTの入門書として最適な一冊となっている。
この書籍は、音楽やファッション、ゲームなど様々な業界がNFTによってどう変わるか、現在進行形でどう変わっているのか、具体的なケースを通じて理解できるのが良いと思った。だからといって、NFTの用語の意味、技術的な仕組みの理解の解説は甘い、といったこともなく、NFTについて広く知るには非常にバランスのとれた書籍といえる。「NFTってなんだか難しそう」といった不安がある人が、知識をつける上で最初の一冊に推薦したい本であった。
次に読む本
2030年:すべてが「加速」する世界に備えよ ピーター・ディアマンディス
2020年から2030年の10年間で、どれほどの変化が起きるか考えたことはあるだろうか。
現在、「コンバージェンス(驚異的なスピードで進化するテクノロジー同士が融合すること)」によって、テクノロジーは加速的的に進歩している。2000年代に登場したスマートフォンは日常のあらゆるシーンで利用され、写真を撮る時、道に迷った時、ゲームをする時など。もはや私達の生活に欠かせなくなった。今後はこのような技術革新があらゆる分野でそして、信じられないスピードで進んでいく。未来の技術に興味がある人はぜひ読んでみてほしい。
私は広告業界にて働いているため、広告業界のコンバージェンスに特に興味をそそられた。特にパースなライズの影響でメディアが消滅するかもしれない、という予測は、広告がマーケティング手法としてあたり前の現代において衝撃的だった。本書ではこのような、現代からは想像できないような動向が、広告以外に、小売、食料、教育、医療/寿命、金融、不動業界において予測されている。なので誰しも少しは興味のある分野の話が登場するのが良いと思う。これらの変化に対応するには、ひとりひとりが変化に敏感になり勉強をすることで対応することができる、という。やりたいことがあるけど一歩踏み出すことに臆している人にとっては、自分を奮い立たせる一冊になるとも思う。
2冊に共通する点は、どちらも「未来の技術を理解できるため未来予想ができる」点である。1冊の「NFTの教科書」では、インターネットやTVニュースといったメディアで取り上げられ、生活に入り込みつつあるNFTについて理解するのに最適な本と言える。2冊目の「2030年:すべてが「加速」する世界に備えよ」では、1冊目の話題の中心であるNFTを支える技術、ブロックチェーンだけではなく、AI/VR、ロボティクス、AIなど幅広い技術の実用性について理解することができる。私達の未来(特に10年くらいまで)でどんな変化が起きていくのだろうと興味がある人におすすめしたい。
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