半島を出よ(村上龍 )の次に読む本

あらすじ

国際的孤立状態にあった2011年の日本。そこに9人の北朝鮮の武装コマンドが、福岡ドームを占拠する。さらに2時間後、約500名の特殊部隊が来襲し、市中心部を制圧。10日後には12万人の兵士が上陸することになっていた。慌てる日本政府を尻目に、社会から排除され、社会を見捨てた異端児たちが動き出す、というストーリーです。

みなぞう

上下巻合わせて1000ページ越えというボリュームなのにストーリーにスピード感があるので、時間を忘れて読んでしまいます。巻末を見ると参考文献も多岐にわたっており、日本だけでなく北朝鮮側の視点も非常にリアリティがあります。内部と外部、自国と外国、自分と他人など、無意識の境界線について考えさせられました。

次に読む本

みなぞう

『半島を出よ』と同様に、俯瞰的な視点で「日本」を捉えている小説が『カエルの楽園』です。この作品も同様に、普段考えていないことを考えさせられます。『カエルの楽園』はボリュームも少なく、長文の本を読むのが苦手な人にもおすすめです。

カエルの楽園(百田尚樹)

安住の地を求めて旅に出た二匹のアマガエルは、辛い放浪の末に夢の楽園「ナパージュ」にたどり着く。その国には「三戒」と呼ばれる戒律と、「謝りソング」という奇妙な歌があり、優しいツチガエルたちが平和に暮らしていた。とある事件が起こるまでは。。。という寓話的ストーリーです。

みなぞう

『半島を出よ』の表紙には「ヤドクガエル」というカエルが描かれています。このカエルには物語のメッセージが込められていると思いますが、『カエルの楽園』でも多くの種類のカエルが登場します。あえて人間以外で表現することによって、俯瞰的な視点を保ったまま物語を読み進めることが出来るのかもしれません。エンターテインメント性に富みながら、近未来をリアルに想像出来る2冊です。


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