あらすじ
若くして自殺した女性編集者が亡くなるその日までを綴った日記です。著者が生前インターネットで公開していた日記を書籍化したもので、著者の知人の文章もともに掲載されています。
印象的なのは著者の膨大な読書量と知識量、そして思考力の高さと繊細な感受性です。この本で「物語をまもる者でありたい」と言う彼女は、生きるために多くの書物の引用と紹介を行っています。生きることについて苦悩しつづけた彼女の文章は、胸に迫るものがあります。
次に読む本
「〈子ども〉のための哲学」(著者:永井均)
哲学者永井均による子どものための哲学入門書です。「なぜぼくは存在するのか」と「なぜ悪いことをしてはいけないのか」という二つのテーマが中心になっています。わかりやすい平易な言葉で書かれており、これから哲学をしたい人にとってわかりやすい手引書となっています。「一度は考えたことがあるけれど、深くは考えてこなかったこと」をじっくり考えたくなります。
待野初夏
「八本脚の蝶」の著者二階堂奥歯は「生きることとは何か」について深く考えていた方です。彼女はこの世界を生き抜くために大学時代に哲学を専攻しており、この本でも哲学書の引用を数多くしています。
「〈子ども〉のための哲学」は哲学をしたい初心者の方に最適な本です。哲学について気になった方、哲学をもう一度学びなおしたい方、思考することが好きな方に向けて選定をしました。
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