あらすじ
この話は3話の短編集になっています。 1話目は本のタイトルにもなっている「今日は天気いいので上司を撲殺しようと思います」
加古川玲美(主人公)は岸本暁人(上司)を殺したいと思うほど、日々いじめを受けていた。 家に帰れないこともざらにある日常だったが、久々に家に帰った時にまだ家に帰れていた頃にいった友人の結婚式でもらったカタログに目が止まる。 その中に金属バットがあり、これがあれば上司を撲殺できるな・・・と思い注文する。 玲美の家の近所には有名な「縁切り神社」がある。そこに行き「この世の誰にも私がやったとバレないように、岸本暁人を殺させてください」と絵馬に残した。 その日の夜から「金属バットで上司を撲殺しにいく」夢を見るのだがその夢は見るたびに「家を出る所まで」「電車に乗るところまで」と上司を撲殺するシーンに近付いていくのであった・・・
その他2話についても「ブラック上司」が出てきます。 2話目「天井の梁」・・・読み終わった時「え?・・・」と後味の悪さが残りますがそこが面白い 3話目「引き継がれ書」・・・完全にホラーです。めちゃめちゃ怖いので夜に1人で読み始めると眠れません
次に読む本
神さま気どりの客はどこかでそっと死んでください(夕鷺かのう)
この本も3話構成の短編集になっています。 タイトルになっている「神さま気どりの客はどこかでそっと死んでください」は3話目です。
宮坂佳奈(主人公)は同い年の彼氏と同棲しており声優を目指していた。しかし、声優業は鳴かず飛ばずで生活が苦しい。そのため、深夜コンビニバイトで生活をつないでいた。 深夜のコンビニには嫌な客が来るものでその中で特に2人嫌な客がいた。 その二人を「綿ぼこりさん」「便所サンダル」とあだ名を密かにつけて呼んでいた。 ある日、声優仲間の飲み会で「縁切り神社」があるのを知る。 そこに行って絵馬に「嫌な客を、私の代わりに殺してくれる、死神をレンタルさせてください」と残した。 数日後、バイト中に「綿ぼこりさん」がやってきていつものように嫌がらせを受けていた。しかし、その時に佳奈は気づいた。店内にもう一人客がいる・・・。いつ入ってきたのか分からない全身を黒で統一されてるその客はまるで「死神」のようだった・・・
その他の2話にも神さま気どりの客が登場します。 2話目のコールセンターが個人的に特に好きでした。 20ページほどの超短編なんですが、面白い。話の中身としてはある人物がほとんどずっと一人で話すだけなのですが、それがもう圧巻でした。
どちらも夕鷺かのうさんの本です。Aの「上司を撲殺・・・」の方はどの話も「ブラック上司」が出てきますがBの「神さま気どり・・・」の方は主人公が勤める職場は「ホワイト」です。こういう職場・上司のもとで働きたいなと思うくらいの良い職場です。 どちらもブラック上司や神さま気どりの客をコテンパンにやっつけるのでスッキリします。そしてどちらの本にも「縁切り神社」が出てきます。
ブラック職場での話ばかりを読んだ後は、働きたいくらいのホワイトな職場の話が流れとして良いと思ったのでこの順で読んでほしいと記事を書きました。
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