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1月29日に読む本はなぜ科学者は平気でウソをつくのか(小谷太郎)

理化学研究所の研究員の小保方晴子氏が、刺激惹起性多能細胞(STAP細胞)を生成に成功し、ネイチャーに論文掲載される、というニュースが流れた。

2014年1月29日は

理化学研究所がSTAP細胞について記者会見した日

山中伸弥氏のiPS細胞以上にすごい発見なのでは、と驚いたのを記憶しています。

再現されなかったので、実験ミスなどがあったのかな、と思ったら、捏造だったので、びっくりしました。

STAP細胞の他、科学者が捏造した事件を解説した本を紹介します。

STAP細胞とは

STAP細胞とは、細胞に刺激を与えることで、多能性(いろんな種類の細胞に分化できる機能)を獲得した細胞のこと。小保方晴子氏の論文では、弱酸性環境に置くことで、多能性が獲得できる、と主張されていた。

「リケジョ」がもてはやされた

雑誌や新聞では小保方晴子氏をリケジョとしてもてはやした。過熱ぶりはアイドルみたいだ、とも書かれていた。

割烹着姿の小保方さんが印象に残っています。

STAP細胞は再現されず。そして捏造が判明する

STAP細胞を再現しようと追試する研究所があったが、STAP細胞は再現されなかった。理化学研究所では論文の内容の調査が行われた。

論文内の証拠写真に、加工された形跡があること、他の論文に掲載された写真の流用があること、が判明し、論文は捏造であることがわかった。

写真の流用は、すぐには気づかれなくても、いつかはバレそうな気がする。どうして捏造してしまったのだろう。

グループリーダーの自殺

理化学研究所の笠井芳樹グループディレクターは、最初はSTAP細胞について半信半疑だったが、小保方氏に動画を見せられて信じてしまう。また小保方氏の論文は、笠井氏の目からはアラが目立つものだったらしいが、捏造は見抜けなかった。

捏造が判明した後、笠井氏は小保方氏をかばう発言をしていた。しかし、自殺した。

共同研究者や査読者が見破るのは難しい

共同研究者や論文の査読者は、手品師や詐欺師と闘う人ではない。騙そうとする意図を見抜けなくても仕方がない。ただし、査読段階では捏造が見抜けなくても、多くの研究者が追試をすることで、いずれ捏造は発覚する。

捏造を見抜くのは難しいね。査読者は画像編集の専門家ではないだろうし。

研究の発展には不可欠

捏造は無いのが好ましい。けれども、捏造を無くすために研究者の発表を制限したら、学問が停滞し、悪影響が起きる。

捏造(ウソ)は好ましくないが、人間が研究する以上は入り込む余地がありますね。共同研究者や査読者が見抜けないのも納得です。

盲信するのも危険ですが、一方で、新発見といわれるものは、一見すると眉唾だったりもするので、難しいですね。「(捏造の可能性があったとしても)論文を公開して、多くの人が確かめられるようにする」という現在の方式がいちばん良いのかもしれません。

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