『しなくてもいい介護』著者:旦木 瑞穂(たんぎ・みずほ)の次に読む本は

あらすじ

介護現場での体験や、家族介護の現実を知る著者が、「しなくてもいい介護」のための備えや考え方を紹介するノンフィクション。突然始まることが多い介護に対して、心と環境の準備をどう整えるかを、豊富な事例とともに語っている。

介護は突然始まる」――その一言に共感し、元・病院勤務者としての視点でも多くの気づきを得た一冊でした。著者の語り口は押しつけがましくなく、家族の関係性や距離感に悩む人にそっと寄り添ってくれるように感じました。
介護の知識よりも「どう備えるか」「何を大切にするか」に焦点を当てており、これから親の介護を意識し始める世代にはとても参考になります。自分自身のブログでも紹介したほど、誰かに勧めたくなる本でした。

次に読む本

『ぼけますから、よろしくお願いします。』著:信友直子

ドキュメンタリー映画としても話題になった作品で、著者が実母の認知症発症から介護に向き合っていく様子を、淡々としかし温かいまなざしで描いています。
家族の間で何が起き、どう変化していくのかを丁寧に記録しており、読者はまるで一緒に生活をのぞいているかのような感覚になります。
親の「老い」を正面から受け止めながらも、ユーモアや愛情に満ちた一冊です。

私は病院勤務の作業療法士として、認知症の方やそのご家族と関わる機会が多くありましたが、この本には「現場」では見えにくい家族の葛藤や、支え合いの姿がリアルに描かれていて、とても共感しました。
介護は正解のない営みですが、この本は「がんばりすぎなくていい」という優しいメッセージが込められていると感じます。
介護をする側・される側、どちらの気持ちにも寄り添える作品として、多くの人に読んでほしい一冊です。

おススメポイント

課題本『FACTFULNESS』が「社会を俯瞰して見る視点」を与えてくれる一冊なら、
今回選んだ2冊は「自分の生活に引き寄せて、身近な変化に気づく視点」をくれる本です。
『しなくてもいい介護』は、今後の介護を「もっと主体的に選べる」可能性を示してくれる一冊で、
『ぼけますから、よろしくお願いします。』は、認知症になった親と向き合うときの心の準備や、「介護ってこうあるべき」という枠を外してくれる一冊です。

どちらも、これから親の介護を意識し始める世代にとって、やさしく背中を押してくれる本としておすすめできます。




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