生者と死者(泡坂 妻夫)の次に読む本

あらすじ

この本は立ち読みが出来ない。 本を手に取ると違和感に包まれる。 袋とじがいくつもあるではないか・・・。まずはそのまま短編小説として読む。 読み終えたら、袋とじをすべて切り開いてまた初めから読み始める。するとどうだろう、まったく別の話が出来上がる。 本自体にもトリックがあるが、長編の方の話は超能力者と怪しい奇術師、トリックを見破る人が入り乱れるミステリーとなっている。

次に読む本

残像に口紅を(筒井康隆)

この本の仕掛けを知らずに読み始めると途中から「ん?おかしい」と言い回しに違和感を感じるだろう。 というのも、この本は話が進むほど「使える音」が無くなっていく。 「あ」が消えると「挨拶」「あかるい」という言葉が使えなくなるという仕組みになっている。そんな厳しい制限のなか、小説家の日々の生活が書かれている。 最後には一文字も使えなくなるまでその制限はきついものになります。 「究極の実験的長編小説」と裏表紙に書かれているがまさにその通りだ。

この2冊は普通は考え付かないような「仕掛け」があります。 一冊で2つの物語を袋とじを利用して成立させた「生者と死者」 文字を一つずつ使えなくして最後は一文字も使えなくするきつい制限のなか物語を成立させた「残像に口紅を」

本が好きなら、とりあえず知っておいた方が良い「変化球」ということで紹介したいと思いました。




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