9月12日に読む本は「君のクイズ」(小川哲)

9月12日は

クイズの日(9=ク、1=イ、2=ズ)

クイズ番組を題材にした小説を紹介します。

生放送のクイズ番組の決勝。最終問題で、本庄絆は、問題が一文字も読まれないうちに回答ボタンを押す。誰もがミスだと思ったが、次の瞬間、本庄は回答を告げ、正解する。

あまりに信じられない出来事に、「『やらせ』ではないのか?」という疑惑が広がる。

たしかに、クイズの凄い人の早押しは凄まじいね。けれど、さすがに、一文字も読まれないうちに回答するのは無理ではないか?

決勝で対戦相手だった三島玲央が、不思議に思って、その謎を追っていく展開になりますね。

雑談ネタが豊富

クイズを題材にするだけあって、雑談ネタになりそうなものが多いですね。

クイズについてのうんちくだと、

「確定ポイント」とは

クイズの問題文が読みあげられるにつれて、答えが絞り込めるが、答えが唯一になる(と考えられる)ところ。

優れたクイズプレーヤーだと、確定ポイントに達した時に回答ボタンを押す。素人目にはすごい技に見える。

などでしょうか。

本が好きな人だったら、

幸福な家庭はどれも似通っているが、不幸な家庭はそれぞれ異なっている

トルストイ「アンナ・カレーニナ」の書き出し

あたりが、おおっとなるところでしょうか。

クイズを題材にした小説で、単にエンタメとして読んでも面白いのですが、それだけではありません。

クイズプレーヤーやクイズ出題者がどんな考えをしているか。この辺りの描写もへえーと唸らされます。この本を読んだ後は、クイズ番組を見る時の見方が変わるかもしれませんね。




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