あらすじ
オペラ座に潜む怪人エリック、代役で立った舞台で鮮烈な歌声を披露した歌姫クリスティーヌ、歌姫に恋焦がれる幼馴染のラウール。この3人の恋と嫉妬のメロドラマ。複雑を極めるオペラ座の構造を使い、神出鬼没に現れては皆を混乱に陥れていくエリックは何を目的としているのか。さらわれてしまったクリスティーヌの運命はいかに。
読んでみると、イメージと違ったなというのが一番の感想です。勝手に怪人が主役の話だと思っていたのです。そして、クリスティーヌへの歌唱指導がいっぱいなのだろうと。読み始めてみたら、怪人騒ぎと事件の解明を目指す『わたし』目線で始まっていて、所々に引用が入るため、個人的には読みにくかったです。訳しているものなので、どうにもならないと思いますが混乱しました。あと、証言している人(ジリーおばさんやラウール)を、頭がおかしい人扱いするので、腹立たしかったです。聞かれてるから答えているのにその扱いは何なんだと、ジリーおばさんに感情移入してしまいました。支配人たちの方がよっぽどおかしい人達でした。最後の方はペルシャ人の大活躍が過ぎて、ラウールがかすみましたが、二人とも無事でよかったです。
最後にエリックがペルシャ人のもとに告白に訪れその後死にますが、謎が残って終わったなという感覚です。
クリスティーヌとラウールが幸せになったのは良かったです。
次に読む本
ルイスと不思議の時計6 オペラ座の幽霊 著者:ジョン・ベレアーズ 訳者:三辺律子
舞台はアメリカ。街にある古いオペラ座をルイスが調べていると、隣に幽霊が現れます。驚いて逃げますが、その後から気味の悪いことが起こり、街全体がおかしくなって行きます。無事に街を元に戻すことは出来るのでしょうか。
ルイスとローズ・リタが二人で協力して頑張ります。怖がりで、ちょっとヘタレなところがあるルイスとしっかりしていて強気のローズ・リタ。発見したオペラの楽譜が街の大人達をおかしくしてしまって、街から出られないことに気がついた二人。何とかしなければと怖いながらも立ち向かう姿と魔法使いが出てくるところにドキドキワクワクしました。
魔法使いと言うと、みんなすごい人たちというイメージですが、今回活躍したのは魔法協会に入れなかった力の弱い魔法使いでした。力が弱かったが為に、ヴァンダヘルムの魔の手から逃れることが出来た、唯一の魔法使い。失敗しながらも諦めないことが大事!という姿勢に好感が持てました。
オペラ座の幽霊というタイトルだったので、オペラ座の怪人をモチーフにした作品なのかなと思って読み始めました。作品の要素オペラ座、幽霊、そしてオペラの上演が共通していると思います。
オペラ座の怪人と同様に翻訳されたものですが、児童向けなので、非常にサラッと読めます。魔法使い要素もあってワクワクドキドキがオペラ座の怪人よりも強かったです。ルイスと不思議の時計というシリーズの6作目なのですが、この巻だけで読んでも完結しているのも良いです。
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