あらすじ
森宮優子(17歳)には父親が3人、母親が2人います。
優子は父親や母親が変わったり苗字が変わることが普通の人より多くあるのだが、全く不幸ではないと思っている
それは、どの父親・母親も愛しており愛されてもいたからだった。
これだけ特殊な家庭環境の話なのに、ここまで「優しい気持ち」になれる本があるのかと驚きました。
3人目の父親には笑わせてもらいました。
最後に本当の父親が出てくるのですが、そのシーンは涙しました。
それもあって、最後は涙なしでは読めない一冊でした。
次に読む本
どちらも人と人との関りで産まれる温もりを感じられる一冊となっています。
くしくも2019年の本屋大賞受賞作品と2位の作品です。この年は「人の温もり」に触れることが出来る本が多くの人の心に刺さった一年だったのかな?とこの記事を書きながら思いました。
ひと(小野寺史宜)
父親を交通事故で無くし、母子家庭で育っていた柏木聖輔。
聖輔が大学生の時母親も休止してしまった。そう、聖輔はひとりになってしまったのだ。
奨学金が返せないため、大学を中退した。
仕事を探さないといけないのだが、何も出来ていなかった。そんなある日、総菜屋さんでコロッケを購入した。普通に購入したのではなく、店の人が聖輔の状況を知り「安くしてもらった」から購入できたコロッケ。
聖輔はその総菜屋でアルバイトをすることになる。
1人の青年の成長を見ることができます。
この本の中に
「今の柏木くん(聖輔)が人にものをあげられるってすごいね」という言葉が出てくるのですが、次のページに進めなくなるほどダントツで心に残った一言(やりとり)でした。少しでも貧乏体験をしたことがある人はあの当時の自分に同じことが出来るかな?と「考えさせられる一言」になると思います。
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