『楽園の楽園』伊坂幸太郎の次に読む本は

あらすじ

西遊記の沙悟浄・孫悟空・猪八戒をモチーフにした三人組は、世界を崩壊寸前まで追い込んだAI「天軸」とその暴走を止めた「先生」の行方を探し出す旅に出ます。紆余曲折を経てたどり着いた場所で、彼らは想定外の真実に出くわします。彼らを待ち受ける真実とはなんでしょうか。

西遊記をモチーフに現代風にアレンジした旅物語です。目的地を「天竺」から「天軸というAIが隠されている場所」に変えることで、現代人に親しみやすい物語にしています。三人組は西遊記をモチーフにした日本人で、とある特殊な能力を持っています。旅を続ける彼らの世界はとても綺麗でワクワクしますが、この旅の終着点には意外な真実が待ち受けています。最後まで読むと、皮肉的なメッセージに考えさせられました。

次に読む本

『ペッパーズ・ゴースト』伊坂幸太郎

国語教師の主人公は、飛沫感染によって対象者の未来視ができる能力を持っている。ある日、新幹線の事故から生徒を救ったことで、内閣情報調査室に所属する生徒の父親からテロの疑いをかけられる。主人公は疑いを晴らすために父親と接触しますが、その父親が行方不明になったことで予期しない事件に巻き込まれることになります。

主人公の未来視はコロナにヒントを得た能力です。未来視は古今東西多くの物語に登場しますが、「飛沫感染」がトリガーになる能力は初めて見たのですごく新鮮でした。作中作として、一人の生徒の自作小説が物語の合間に何度も登場します。一見意味のない自作小説と主人公のストーリーがどう関わり合うのかが全くわからず、中盤までどんな話になるのか全く予想できません。しかし緊張感がどんどん増していくので飽きないでしょう。斬新な発想と予測つかないストーリーの交わりが、先の見えない展開を非常にスリリングに仕上げて面白かったです。小説のボリュームもたっぷりでとてもいい時間を過ごせました。

おススメポイント

同じ作者の伊坂幸太郎さんの著書でかつ、最近の本を選びました。『楽園の楽園』は面白いですがボリュームはあっさりしているので、次はがっつりたくさん読みたいと思い選びましたがその考えは正しかったと思います。『楽園の楽園』が前菜なら、『ペッパーズ・ゴースト』はメインディッシュです。どちらも面白いので、この順番で読むのがおすすめです。




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