転職ばっかりうまくなる(ひらいめぐみ)の次に読む本は

あらすじ

20代で6度の転職を経験した著者。職場でもつらい。無職になったら今度はお金が無くてつらい。何度も行き場を失いながら、ひたすら自分の気持ちに立ち返り行動した結果、ついには彼女に合った仕事と出会い、心身ともにリラックスできる環境を獲得する。

美猫ロックスター

業種も職種もバラバラだから一見、荒唐無稽に職探しをしているようにも感じるが、この方には自分軸があり、しっかり自分の心と向き合いトライアンドエラーの果敢な精神で職場を獲得してきている。まずは仕事自体への向き不向きを知り、どんなタイプの人達と働けば快適かもよく考える。そして職場とその周辺といった意味での環境も心身に影響するようで、確かに1,2度の転職経験ではそこまで把握するのは難しいだろうということがわかる。

また彼女は自分自身にとって良くない環境に身を置くと、体に変調が起きて仕事が続けられなくなる。だから早々に「合わない」ことを自覚できる。実におつらいとは思うが、あまり体調に出ない人も世の中には多く、そのような人はせいぜい肩こりやむくみなどの生活習慣からくる我慢できなくないレベルの不調なため、乗り切ってしまえることもある。なんとなく嫌な気持ちは抱えていても世の中こんなものと自分を欺けてしまう。これはこれで非常に危険だ。自分を身体レベルでわかっている、ということはとても大事なのだ。

そして最終章を読んでホッとする。彼女らしく生きられる仕事と環境を手に入れたことがわかるから。自分自身を欺かなかった彼女の勝利だろう。さらに素晴らしいことは、数々の職場において出会った「気の合う」人達とはずっと縁を紡いでいるということ。どんな人生も無駄にしない内面の強さのようなものが伝わってくる。

次に読む本

フツーに方丈記(大原扁理)

『方丈記』(鴨長明)で描写される時代は、現代日本の状況とよく似ている。地震は相変わらず多発しているし、疫病だって猛威をふるう。長明氏目線のお国や世の中に対する厭世感ってなんだか同時代に生きる人の語りみたいだ。本書『フツーに方丈記』は、現代で切羽詰まった時、どう『方丈記』に触れれば心に良く作用するのかを、気負いのない文章でやさしく教えてくれている。

美猫ロックスター

『方丈記』には究極の断捨離マンによる質素堅実系隠居エッセイ的なイメージを勝手に抱いていて、全く読む気が起こらなかった。確かに必要以上にものを持たないし、都会暮らしを捨て山奥に入り込み、自力でつくった家(すごいね!)にひっそりと住んでいるから断捨離マンには違いない。でも切り詰めて精進!というわけではなく、彼基準での贅沢な暮らしを堪能しているらしいことが書かれている。後に出家するけど読経とかも気が乗らない時はサボったりするし(サボっちゃう、と書いちゃってるのがいい!)ユルッとした生き方を実践していたようだ。とはいえ、やはり災害やら疫病やらが盛んな時代なわけで、うんざりしたり哀しくなったりしている様子も描写されていて、ああ、なんか親近感が勝手に沸くわ~などと思ってしまう。最も監訳がわかりやすく読みやすいものにしてくれているからなんだけど。著者の大原さんに感謝!

別に隠居や自給自足を薦める本ではない。そもそも指南本ですらない。自分にとっての最適な生活を追及した結果の記録+世の中の出来事を書き記しているのみ。しかし、だからこそ一律の生き方で人がみな幸せになれるはずもないことをこんな昔から知らせてくれている。生き方を決めつけることはない。シンプルに「今現在、楽しく生きるほうがフツーに楽しいよね!」と言っているような気もする。現状に嫌なことがあったり不満が募ると将来に安心を求めるばかりに、ますます現在をつまらないものにしてしまいがち。今をどう幸せな状態にするか、を考え実行することが大切であると教えてくれているように感じる。

おススメポイント

美猫ロックスター

自分自身を快適な状態にするため、居心地の良い環境に身を置くことがいかに大切かが、両著書から強く伝わってきました。
どのような立場の人にも現状を素敵にすることを諦めないでほしいとの願いを込めて、この2冊を選定しました。


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