あらすじ
普通の核家族に起きる「お金」を巡るドタバタ物語。
「老後は少し不安だけど、なんとかなるだろう。」
そう考える主人公に起きるのは、誰にでも起こりうるお金に関わるトラブルたち。
会社や家族に翻弄されながらも、普通の老後を目指す、誰もが共感できる小説。
小説のため、手軽に読むことができます。にも関わらず、ここまで自分の将来について考えさせる本は少ない。
冠婚葬祭や不況によるリストラなど、様々な苦難に主人公が翻弄されます。
しかし、これらの出来事は誰にでも起こりえます。
「自分はこのままのライフプランで大丈夫なのか。」
「将来に向けて何をしないといけないのか。」
「今までの考え方では、老後の資金は確保できないかもしれない。」
そんなことを考えさせられます。
“老後の資金がありません”では、登場人物のお金への意識が異なり、そこが勉強になる点です。
・主人公:家計を守る主婦。マネーリテラシーはごく普通。
・主人公の夫:会社に勤めるサラリーマン。家計は妻に任せきり
・友人:身の丈に合うお金の使い方が出来る人。
・義母:金遣いの荒いトラブルメーカー。
誰しも、外から見える姿以外の、隠れた特性や悩みがあります。
それを丁寧に書かれているので、単純に小説としても読んで楽しめます。
次に読む本
LIFE SHIFT2 著者:アンドリュー・スコット。リンダ・グラットン
世界中に大ヒットした、LIFE SHIFTの続編版。
『人生100年時代』というキャッチーなフレーズを日本に広めた立役者の続編。
より、実践的な行動戦略を立てられる、長寿社会必読書。
LIFE SHIFTは、日本人のマインドを変えた画期的な本。
これまで、私たちのライフプランは大きく3つに分けられていました。
「学生⇒社会人⇒老後」の3段階でライフステージが変わっていく。
これが、これまでの当たり前。
しかし、これからは、寿命が伸びていくため
親世代と同じようなライフプランは成立しません。
・長く働く
・老後に向けて、資金を確保する
・スキルを磨く(維持する)
・人脈を残す
こういった努力がこれまで以上に必要になります。
考えてみれば当たり前のことですが、言われなきゃ気づけない。
人生への考え方自体を変えてくれる本の一つ。
“老後の資金がありません”を読んだ時に真っ先に考えるのは
「人生戦略を考えないとマズい。」です。
そのためには、具体的な人生戦略を考えられる本を読む必要があります。
その観点では、LIFE SHIFT2以上の本はありません。
老後の資金がありません。を読み、人生への不安が起きている「今」なら
少し難解な表現もある”LIFE SHIFT2″も、自分事で読むことが可能です。
私自身、人生の参考にしている本のため、ブログで書評も書いたくらい良い本です。
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