あらすじ
2030年の未来予想をデータを元に分析している。かつての先進国といわれた地域の人口減少とアフリカとインドの台頭。こうした事実が何を示すのか。人口とテクノロジーが合わさるとかつての中国のような急進的な経済成長をとげるということだ。しかし、現在の中国は人口増加も終わり、晩婚化の陰にさらされ、かつての光をうしないつつある。スマホにある、FCCやCEのマークはアメリカ、ヨーロッパの安全基準を表している。それは、この地域が最大の市場だからだ。言い換えると、”消費する国がルールメーカー”ということだ。これから人口のピークを迎えるインドとアフリカが台頭するのは現状を見ると明らかなのだ。これからの社会は技術の進歩にあらがってはいけない。これまでの歴史をみても技術の進歩をいち早く取り入れた国が成長しているし、世界の覇権を握っている。経済の共有化も顕著である。ライドシェアやギグワークなど、個人の消費よりもシェアでの消費がこれからは上回ってくる。こうした世界の変化をいち早く知っておこう。
未来予測系の本はいくつもありますが、この本は比較的短期的な予想がされているので、読んでいてイメージがもちやすいです。最近の未来予測系にありがちな、中国の動向について、人口減少とその体制から、悲観的な予想がされていてすこしおどろきました。そして、これから台頭するアフリカとインドを中心に経済や技術の面から具体的に考察がされていました。
次に読む本
リープフロッグ超加速経済アフリカ 椿進
これから台頭するであろうアフリカ。その実態をまずは地理的に抑えている。アフリカの面積は、なんとアメリカ、ヨーロッパ、インドがすっぽり入ってしまう大きさなのである。そして、圧倒的な面積と圧倒的な若さ。中位年齢がなんと19.7歳なのである。主要な大国をあげると、南アメリカ、ナイジェリア、ケニア、エジプトがある。ケニアではМペサといわれる電子マネーの普及が広がっていて、すでに日本を超える普及率をほこっている。アフリカの多くの国は、日本でいえば60~80年代の経済成長を迎えている。GDPを1000ドルを超えるとインフラが整ってくる。3,000ドルを超えると外食産業が育ち、ブランドも確立してくる。こうしたラインにいま多くのアフリカ諸国がたっている。
アフリカの実態をかなり細かく知れてかなり面白かった。特にまだ、アフリカが戦争や紛争をしているイメージや農業をしているようなイメージを持っている人はぜひ読んでほしいと思う。実態はかなり違うので。
2030年の未来予測にアフリカの台頭が含まれていたのでアフリカの本とセットで選んだ。未来予測の本のアフリカ、インドの予測はこれからの国際社会を見ていくうえで重要なポイントだと思うので、おすすめです。そして、アフリカに関しては超加速経済の方に各国ごとの現状が載っているので、アフリカについて詳しく知りたい人にはかなりこの本はおすすめです。
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