舟を編む(三浦しをん )

あらすじ

集団から浮くほどの変人である出版社営業部員の馬締光也は、言葉への鋭いセンスを買われ、辞書編集部に引き抜かれることに。そして、辞書作りに情熱を持つ少数精鋭の編集部の面々と一緒に、新しい辞書「大渡海」の完成に向け奔走します。また、私生活にも変化が訪れ、運命の女性との出会いが…というストーリー。不器用な人々の思いが胸を打つ優しい小説です。

みなぞう

学生時代何気に使っていた辞書に、これだけの労力と想いが込められていたことを知り驚愕しました。辞書は無数の言葉の海を迷わず進むための道しるべ。すなわち「舟」です。『舟を編む』、素敵なタイトルですね。全体を通して文学の香りがする、心温まる小説です。読後、久しぶりに紙の辞書で言葉を読み解きたくなったのを覚えています。

次に読む本

みなぞう

辞書の様に紙で伝わる「言葉」もあれば、話して伝わる「言葉」もあります。次に紹介するのは、話す「言葉」に関する大好きな本、『青い鳥』です。

青い鳥(重松清)

中学の非常勤講師の村内先生は国語の先生なのに、言葉がつっかえてうまく話せません。でも先生には、普段の授業よりももっと大事な「伝えたいこと」があります。いじめの加害者になってしまった者、父親の自殺に苦しむ者、気持ちを伝えられずに抱え込む者、家庭を知らずに育った者…。ひとりぼっちの生徒の心にそっと寄り添い、本当に大切なことは何かを教えてくれる短編小説です。

みなぞう

「言葉」は魔法です。人を深く傷つけることもできるし、暗闇から救い出すこともできます。立場は違えど、『舟を編む』の馬締も、『青い鳥』の村内先生も「言葉」の力を信じ、情熱を注ぎ込んでいる点では同じです。この2つの作品を読んだ後、あなたは今まで以上に「言葉」に対する無限の可能性を感じることでしょう。

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