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何者(朝井リョウ)の次に読む本は、傲慢と善良(辻村深月)

あらすじ

拓人、光太郎、光太郎の元カノの瑞月、理香、隆良という就活中の大学生5人が理香のアパートに「就職対策本部」として定期的に集まるようになる。最初は協力しているように見えた5人だが、就活が進むにつれてすれ違いも生じてくる。twitterの裏アカウントで語られる本音と会話の温度差など、就活とSNSの闇について描かれた作品。

だまだまこ
だまだまこ

私自身twitterでつぶやく習慣はないですが、相手によって見せる顔が違うということについては共感できる所はありました。拓人の視点で、うわーこの人意識高い系だわ、とか少し見下すような気持ちで読んでいたら、最後その嘲笑が全て自分に返ってきました。なかなか、痛いですね。不安や嫉妬、意地やプライドなど揺れ動く感情が繊細に描かれていて就活した気分でした。

次に読む本

傲慢と善良(辻村深月)

これまで就職先も結婚相手も全て母に決めてもらってきた坂庭真実は、ストーカー騒ぎの後に婚約者にも何も言わずに忽然と姿を消した。言いなりのいい子だった真実がどうして?西澤架は彼女を探しに行き、彼女の本心を知ることになる。

だまだまこ
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真実の婚活中の心境、相手に「ピンとこない」ことについても深く考察されている渾身の1冊。 自分にはこんな相手に合わないと感じる傲慢さと、善良がゆえに計算高くなれない世渡り下手でなかなか上手くいかない婚活。婚活のあれやこれやについて書かれていて、心がひりひりして、ふさわしい相手に巡り合って結婚するって本当に奇跡のようなことだなぁと思えたりします。自分の価値を過大評価して相手を見下すだけじゃなく、自立して自分の意思を持つことが婚活の鍵になるのかなと思いました。

だまだまこ
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私たちは無意識のうちに人を評価したり見下したりしています。でも、本当は見下されて点数付けられているのは自分のほうかもしれません。ささやかなプライドと自負で守り固めた自分が、丸裸で人目に晒されていることは何よりの恐怖で。「就活」と「婚活」の違いはあれど、”相手”を選ぶ過程で垣間見えた人の心の怖さを感じた作品でした。

この記事を書いた人

だまだまこ

だまだまこ

医療系勤務の読書好き女子。夫と2人暮らし。どこに出かけるのも本は必須。読書に没頭しすぎて、電車乗り過ごすこともしばしば。同じ本を読んだ仲間に出逢えるとテンション上がります。人生のバイブルは村山由佳さんの「おいしいコーヒーのいれ方」シリーズ。趣味はピアノとジグソーパズル。単純作業が苦にならないタイプ。

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