あらすじ
ある日突然、メイン州キャッスルロックに透明のドームが出現した。極わずかな空気しか通さないドームに閉じ込められた人々。あっという間に食料や物資が不足し、空気が汚染され、環境が悪化していく中、人々は混乱し、自滅していく‥‥。 ホラーの第一人者スティーヴン・キングの長編ホラー小説。キングには珍しい社会派な作品。
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沈黙の春(レイチェル・カーソン)
人間という一族が恐るべき力を手に入れて、自然を変えようとしている。ただ、自然の秩序をかきみだすだけではない。恐ろしい暴力で自然が破壊されていく。空気、大地、河川、海洋、全てが毒に汚染されている。そして、もう二度と綺麗にはならない。禍いのもとは、細胞組織そのものに潜んでいく。もはやもとへは戻せない。放射線、科学薬品は突然変異を引き起こす。病原菌の、薬品に対する抵抗性の問題もある。ある種の病原体に効く薬品を作ってほとんどの病原体を死滅させても耐性のあるものが現れて増殖を始める。
《自然の征服》ーこれは人間が得意になって考え出した勝手な文句に過ぎない。《高きに心を向けることなく自己満足におちいり》巨大な自然の力にへりくだることなく、ただ、自然をもてあそんでいる。 私たち人間が、この地上の世界とまた和解するとき、狂気から覚めた健全な精神が光りだすだろう。
経済的利益を最優先にした、利己的な飽くなき欲望が人間の世界を支配しています。『アンダー・ザ・ドーム』は環境破壊の恐ろしさをリアルに描いたフィクションですが、『沈黙の春』は、『アンダー・ザ・ドーム』に描かれた地獄が現実にならないようにするための、ひとつの提案であり、警告です。 人間だけでなく地球というひとつの共同体であることを意識して、自然との関係を改善していく必要があるというレイチェル・カーソンの言葉に耳を傾けてみるのはいかがでしょうか。
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