あらすじ
敦賀崇史は、コンピュータ会社のラボで、記憶の研究をしている。親友であり同僚でもある三輪智彦から、恋人(津野麻由子)を紹介される。崇史は津野麻由子に見覚えがあった。学生時代に一目惚れしていた女性だった。
ある朝、崇史が起きると、麻由子の姿が。いつの間にか、崇史は麻由子と恋人になっているらしい。「智彦と麻由子が付き合っていたのでは?」と違和感を覚える。
また、智彦は、崇史が知らないうちにロサンゼルスに転勤になっていた。
実は、智彦と麻由子が恋人同士だった。しかし崇史と麻由子が惹かれ合い、智彦たち3人の関係はギクシャクしていく。智彦は、記憶を改変して「崇史と麻由子が恋人同士にする」、そうすれば崇史とは友人で居続けられる、と考えた。
麻由子を諦め、記憶を改変してまでも、友人関係を維持しようとした三輪智彦。自分にはとても真似出来ないな、と思いました。
次に読む本
フィクションの世界の出来事かと思われた「記憶を書き換える」。現在の技術は、どこまで進歩しているのでしょうか?
心理学の研究を知りたい方におススメしたい本を紹介します。
VRは脳をどう変えるか?仮想現実の心理学(ジェレミー・ベイレンソン)
認知心理学の研究者による、仮想現実(ヴァーチャルリアリティ: VR)の概説書。学術書ではありますが読みやすく工夫されています。
- アメリカンフットボールのクォーターバック(ゲームの司令塔の役割をする人)の練習
- PTSD(心的外傷後ストレス障害)や重度のやけどの治療
- 高齢者を模擬体験する(自分とは違う属性の他者になってみる)
など、VRを活用する事例も多く紹介されています。
PTSDの治療で「記憶を再構築することで、患者の心の傷を和らげる成果」が出る、そのためにVRが重宝する、という点が印象に残りました。
『パラレルワールド・ラブストーリー』では倫理的に問題がありそうな適用方法でしたが、PTSDの治療などには役立ちそうですね。
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