半身(サラ・ウォーターズ)の次に読む本

あらすじ

1874年秋、ロンドンのミルバンク監獄を資産家の令嬢マーガレット・プライアが慰問に訪れた。 門をいくつも通り抜け、曲がりくねった小径をたどった奥にある石の迷宮ミルバンク監獄。 そのミルバンク監獄でマーガレット・プライアは、不思議な静けさに包まれた女囚シライナ・ドーズと出会う。 監獄に不似合いなシライナの上品な佇まいに好奇心と哀れみを感じるマーガレット。 慰問に通う内に次第に親しくなる二人。 やがて、シライナの周囲で不思議な出来事が次々に起こり、マーガレットはシライナの霊的な力を次第に信じるようになっていく。

英国推理作家協会賞の歴史ミステリ部門エリス・ピーターズ賞を受賞したサスペンス小説。

次に読む本

太陽がいっぱい(パトリシア・ハイスミス)

貧しい青年リプリーは、ある富豪に息子ディッキーをイタリアからアメリカへ呼び戻してほしいと頼まれる。 富豪から旅費を貰ったリプリーはイタリアへ行き、ディッキーの生活に入り込んでいくが、いつかディッキーそのものになりたいと願うようになる。

フランス推理小説大賞を受賞したサスペンス小説。

マフィン

同じくスリリングなサスペンス小説の名手であり、ビアン作家であるパトリシア・ハイスミスとサラ・ウォーターズですが、『太陽がいっぱい』と『半身』は作品中の加害者と被害者の、分かちがたい一体感(一方的なものではあれ)も共通しています。

一方で、パトリシア・ハイスミスは加害者側から、サラ・ウォーターズは被害者側の視点から事件を描いており、この二冊を読むことによって、二人の作家の特徴や作風をより深く楽しむことができると思います。


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