あらすじ
いじめが起きる仕組みについて、脳科学の観点から考察した本。
「集団が団結する」という側面の、もう一方の面が「敵を排除・攻撃する」です。生意気である・常識と違う服装や行動をするなど目立つ人、体が小さい・耳が不自由など集団の役に立たなそうな人、が対象になりやすいです。また、集団のルールを意図的に破っている人だけでなく、ルールを知らない人(例えば転校生など)が対象になることもあります。
教育現場では、担任がいじめを把握しても、(いじめを報告することが自分の評価を下げることを恐れて)教頭や他の教員に報告しにくい、加害者や加害者の親からのクレームが怖い、などが課題としてあげられています。
集団を作ることはプラスだと思いますが、行き過ぎると良くないことも起こるのですね。
理屈で「いじめ」は良くない、というだけでは解決しにくい、難しい課題ですね。
マンガ版も出版されています。さらっと概要を掴みたい方はこちらを読むのも良いかもしれません。
次に読む本
子ども六法(山崎総一郎)
日常生活と関連しやすい法律を中心に、わかりやすく解説した本。法律というと固い日本語のイメージがありますが、この本は読みやすいだけでなく、漢字にふりがながついています。
「いじめ防止対策推進法」について一章を使って解説しています。法律の話に限定せず、いじめられている場合にどうするか、といった内容も記載されています。いじめを、親や学校に相談しにくい場合の相談窓口も記載されています。
読みにくい条文を、読みやすくしてくれているので、大人にもおススメです。
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