あらすじ
34歳、元料理人で専業主婦の白石葉は、結婚してからずっと夫のモラハラに耐えてきた。しかし、お金や毎日の食事、体型まで管理される日々に自分を見失っていたことに気づき、葉は家をとびだす。行きついた先は街の小さなレストラン。そこで住み込みシェフとして働くことになった。オーナーの拓郎、ホールの那津とともに働き、食べることで、自分とは何か、自立とは何かを見出していく。作中の料理のレシピも掲載。

この本のテーマは『食』と『自立』。 夫の過剰なモラハラぶりにイライラしますが…、今まで自分の殻にとじこもっていた葉が、食べることで、少しずつ元気に、自分らしく、強くなっていく様が爽快!!そして出てくる数々の料理がどれも魅力的でお腹が空きます!
葉をとりまく人たちのキャラクターも個性的で、葉の役はあの女優さんかなぁ…と、頭の中で映像化しながら読みました。本が話題になったらドラマ化しそうな気がします。
あえて言えば、スピナッチトーストやカンパチのカルパッチョ、葉の母がつくった朝ごはんのレシピなども載せてほしかったかな。
次に読む本
「みをつくし料理帖」(髙田郁)
水害で両親をなくした澪は、神田御台所町の蕎麦屋「つるや」で働くことになった。故郷である大阪と江戸の味の違いに戸惑いながらも、天性の味覚とセンスで数々の斬新な料理をうみだし、やがて江戸の人々の間で評判になっていく。料理人澪の成長と、それを囲む人々の人情を描いた時代小説。末巻に「澪の料理帖」を掲載。

『料理だけがわたしの生きる道』と決意した澪の負けん気とひたむきさが、清々しい。 江戸時代の人々の日常や、四季折々の旬の食材をつかった創作料理も魅力的で、日本各地の食材も盛り込まれ、和食のすばらしさも味わえます。 江戸時代の料理小説は数多く出版されているが、このシリーズがマイベストワン!!
おススメポイント

二つの本に共通するメッセージは『幸せな食事は自分をつくる』。
『マイ・ディア・キッチン』の葉は夫に依存していた自分を、食事を作り食べることで取り戻していく。一方、『みをつくし料理帖』の澪は苦難をのりこえ料理をつくることで成長していく。その料理が自分のためにつくるものでも、誰かのためにつくるものでも、食事は自分の心と身体の栄養になる。
葉が夫に隠れて魚をおろし食べるシーンや、澪が野江を想いながら詰めるお弁当は、二人のその心情やレシピがとても素敵で印象的。
※澪の料理をまとめた『澪の献立帖』も出版されていて、ピリ辛キュウリや蕗ごはんなど、簡単にチャレンジできるレシピもあるので、是非!
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