あらすじ
アドラー心理学の実践講座。
ほめる、励ますより効果的な「勇気づけ」のコツや、相手を傷つけない上手な自己主張の仕方、子どもが個性を伸ばして生きる力を身につける方法など、親子・夫婦関係をはじめ対人関係を良好にする秘訣が語られている。
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実際に読んでみて感じたのは、アドラー心理学の「勇気づけ」はただ単に褒めるだけではなく、子ども自身の内面的な力を引き出すことに焦点を当てていると感じました。
具体的なエピソードや実践的なアドバイスが豊富に盛り込まれており、子どもの気持ちに寄り添う重要性が深く理解できます。
特に、不登校の子どもを持つ親にとって、アドラーの心理学にある「勇気づけ」は非常に有効で心に留めておくべき内容だと思います。
「どうして良いかわからない」と悩む瞬間にも、この本は心強いガイドになります。子どもや家族との関係に悩んだときには、アドラー心理学から多くの学びを得ることができると思いました。
次に読む本
元・しくじりママが教える 不登校の子どもが本当にしてほしいこと(鈴木 理子)
「子どもの視点を深く理解できる内容」が具体的に書かれている点です。
不登校の問題に直面すると、親としてどうしても「早く学校に戻さなければ」と焦りがちです。しかし、この本はそんな親の思い込みに一石を投じ、子どもが不登校になって何を感じ、何を求めているのかを著者の体験をもとに解き明かしてくれます。
NLP心理学を学んだ著者が、不登校のお子さんの心理に当てはめてわかりやすく解説してくれています。
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著者の経験談はとても具体的で、不登校の子どもを持つ親にとって共感できるものばかり。
たとえば、子どもが学校に行けなくなったとき、親として「無理にでも背中を押すべき」と考えた行動が、逆に子どもにプレッシャーを与え、関係を悪化させてしまったというエピソード。
その背景にある子どもの心情を丁寧に解説しながら「本当に必要だったのは、子どもの気持ちを否定せず、ただ受け止めることだった」と振り返ります。
そのような具体例が豊富に書かれているので、自分自身の行動を客観的に見直すきっかけになりました。また、著者の失敗談が共感しやすく、読んでいて「自分だけじゃない」とホッとする気持ちにもなりました。
個人的に、第3章 親を苦しめている「呪い」の真実のセクションは何度も読み直した箇所です。「呪い」という言葉は、ともすれば不快でネガティブすぎる言葉のようにも思いますが、不登校の子どもの親にとってはまさに「呪い」なのです。不登校の子どもを持つ親でなくても、何かしら生きづらさを感じている方には共感できる言葉なのかもしれません。
私は、今までにもたくさんの不登校に関する書籍を読んできました。それらと【元・しくじりママが教える 不登校の子どもが本当にしてほしいこと】の大きな違いは、元不登校だったお子さんのコラムが挿入されている点です。
実際に不登校だった頃の気持ちが率直に書かれているので、子どもの不登校に悩む親にとっては興味深く読めるページではないでしょうか。
おススメポイント
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選定の理由は、『元・しくじりママが教える 不登校の子どもが本当にしてほしいこと』は、単なる解決方法を提示するだけでなく、親子が一緒に歩むためのヒントをくれる1冊だと思ったから。
小中学生の不登校が34万人を超える今の時代、実際に子どもの不登校で悩み苦しんできた著者の言葉は悩みの渦中にある親御さんの心に沁みるものだと思います。
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