あらすじ
錯綜する人間の欲望を、リアルにマンガで描写する一冊。
著者の村上世彰は投資家だった父の影響を受け、幼いころから投資に勤しんでいた。投資家を目指していたが、父のアドバイスに従い、通産省に入省する。通産省では投資家が経営者を監視する『コーポレート・ガバナンス』を研究し、日本経済の活性化を目指す。
しかし、官僚の立場では資本市場を変えることに限界を感じ、自ら投資家になり投資ファンドを設立する。日本のいびつな株式市場を変革すべく、著者は奔走する。そこでは、様々な困難が待ち受ける。最終的にはインサイダー取引容疑で逮捕され、ファンドマネージャーとしてのキヤリアに幕をおろす。
子会社の時価総額が親会社の10倍とは、どういう状態でしょうか。つまり、1万円の入った財布を1000円で購入できるということです。これは、本書に出てくるある時期のニッポン放送とフジテレビの資本関係です。村上氏はこういった株式市場に対して、アクションを起こさない市場や、危機感のない経営陣への憤りを感じていました。
本書の見どころは、村上氏と商談相手との駆け引きでしょう。いくら正論をぶつけても人は動かないんです。信用していた相手から裏切られ、既得権益を守るために首を縦に振らない。嫉妬や焦りの中で、自分の信念や理念を伝えていく村上氏からは学ぶものがありました。
次に読む本
教養としての投資入門 ミアン・サミ
次の本として選んだのが、投資入門書です。現金預金ほど勝率の低いギャンブルはないと著者は言います。本書では、投資の原理原則を知り、経済全体を俯瞰して見る方法を教えてくれます。
大まかには、①自動投資 ②楽しむ投資 ③教養投資となります。
また、自分の思考パターン、強み、弱みを把握し、効果的に投資行動を変えるように促してくれました。
投資入門書には最適です。
コロナショックの中、政府は現金給付、債務免除や、減税を行ってきました。つまり、現金価値は確実に下がってきています。
投資と言えばリスクが高く、まとまったお金が必要と思っていたましたが、本書ではそれを払拭してくれました。現在は少額投資から自動売買まで、様々な投資方法があります。自分に合った、金融商品が見つけられたのが勉強になりました。
結果として、村上氏は大金を掴み現在も投資家として活躍しています。それは教養があったからに他なりません。たとえ短期的にはリーマンショックや、コロナショックなどによって、成長が減速したかのように見えるときがあったとしても、長期的に見れば、必ず繁栄していきます。なぜなら、世界ではいまだに1日2ドル未満で生活している人がたくさんいるからです。
今よりも、よりよい生活がしたいと願う人間の欲求がある限り、長期的に見ると経済は拡大していきます。この2冊から学び、投資を実践して欲しいと思います。
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