あらすじ
古書店「無窮堂」の若き店主である真志喜と、同じく古書業界に身を置く瀬名垣。幼ない夏の日の出会いから、互いに特別な存在である二人の青年の物語だ。
イルカ
ぞんざいな口のきき方や、何気ない所作。友情とも愛ともとれる二人のやりとりに、十代の頃のときめきと切なさを思い出します。夜のしじまに、月の光を受けて姿を見せる池の主は、日々の静かな生活では表に出さない心に秘めた熱のよう。
次に読む本
月光(モーパッサン短篇選 )(モーパッサン)
二人の仲の良い姉妹会話でつづられる短編。堅物で面白みのない夫に幻滅し、心が通じない結婚生活に悲嘆にくれていたことを姉に語る妹。旅に出た先で、ロマンスが始まった。彼女が恋に落ちた相手とは?
イルカ
「月魚」は現代の日本、「月光」は19世紀のフランスと、時代や場所はまったく違うのに、月の輝きは変わりません。月の光に照らされた情景にひたる文学作品です。
イルカ
「月魚」の月の余韻を味わいながら、次に読みたいのはモーパッサンの「月光」。月つながりの両作品ともに、不思議でロマンチックな月の魅力を感じる作品です。
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