あらすじ
熊沢アート診療所を営む絵画療法第一人者の熊沢が患者の悩みや暗い過去に向き合いつつ、絵を通して人々の気持ちに寄り添い、そこで巻き起こる謎を解き明かしていく。この物語は、熊沢アート診療所にカウンセラーを目指す院生・日向聡子がインターンとしてやってくるところから始まる。大変な中でも、熊沢の診療を身近で見ることができ、患者と実際に接することで充実した日々を送っていた聡子だったが、暗い過去が少しずつ思い出されていく中で、熊沢に疑念を抱きはじめていく。
精神医療という重いテーマでもありながら、熊沢の優しく穏やかなユーモア溢れる言動の数々でこの本の雰囲気を丸く柔らかくしています。ドラマチックに物語が展開していくというわけではありませんが、心がじんわりとあたたかくなる良作です。ほっこりとした気持ちになりたいとう人や、絵や心に興味のある人にもおすすめです。熊沢をはじめ、登場人物たちも魅力的です。
次に読む本
名画の美女から 幸せのスタイルをつくる53のアートとコトバ(MAYUKO)
この本は開くと左ページにはルネサンスから印象派までの名画の美女の作品、右ページはその作品のもたらすインスピレーションを絶妙に言い表してくれた女優や芸術家、作家たちと実に様々な人の名言が添えられている。
全ページカラーで
第1章 信じるチカラ
第2章 幸せのスタイルをつくる
第3章 美しくあるために
第4章 明日を夢見て
という4章で構成されている。
どのページの名画の美女もそれぞれの魅力で凛としていて、その名画に添えられた言葉1つ1つも美しく、うっとりすると同時に前向きに自分らしく生きることに勇気が湧いてくる1冊です。自分自身で読むだけでなく、本の装丁もお洒落なので部屋に飾るのも良いですし、誰かへのプレゼントをするのにもぴったりだと思います。幸せのスタイルは十人十色だと思います。この本を読んで、改めて自分の幸せについて考え、素敵な人生を送ってほしいなと思います。
どちらの本も絵と心にフォーカスした作品です。「絵に隠された記憶 熊沢アート心療所の謎解きカルテ」では絵を通して人々の心の変化を丁寧に描かれています。「名画の美女から 幸せのスタイルをつくる53のアートとコトバ」では絵画に添えられたあらゆる有名な人の心の声を聞くことができるのです。絵は描くにせよ、鑑賞するにせよ、心を豊かにしてくれるものの1つだと思います。コロナウイルスで大変な時期だからこそ、あらゆる心を豊かにしてくれるものに触れて、穏やかに生きていきたいですね。
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