ファーストラヴ(島本理生)の次に読む本

あらすじ

臨床心理士の真壁由紀は、女子大生の聖山環菜が父親を殺害した事件を題材に本を執筆することになる。環菜は「動機は見つけてください」と言う。由紀は環菜の過去を調べていく。

環菜だけでなく、由紀も心に傷を抱えていた。ただ由紀には、夫の我聞が居た。一方で、環菜は両親と上手くいっていない。環菜の父の要請で行っていた美術デッサンのモデルも、性的な虐待と言えるような状態だった。

mizuno
水野

読み進むにつれて、環菜、由紀、それぞれの複雑な家庭環境が明らかになっていきます。

誰の視点で読むか?によって評価が変わるかもしれませんね。私は、由紀の視点で読み進めていきました。

心の傷があっても、受け入れてくれる人(由紀にとっての我聞)がいることが大きいのだな、と感じさせられました。

ラストで、我聞さんの心の広さに感動しました。

アマゾンオーディブル

アマゾンオーディブルでは、松井玲奈さん朗読でファースト・ラヴを聴くことができます。

次に読む本

mizuno
水野

性的虐待繋がりで選びました。文学的でとても綺麗な文章ですが、内容はとても悲しく、辛い物語です。涙なしには読めません。読む方は覚悟の上でお読みください。

房思琪(ファンスーチー)の初恋の楽園 / (林奕含)

やるべきことは全部した。やるべきでないこともした

第1章 楽園 p031

文学好きな13歳の少女、房思琪は、塾講師の李国華(リー・グォホァ)に国語を習っている。

李国華は、教師という立場を利用し、房思琪を強姦する。房思琪は親や友人に相談できなかった。また親や友人も、房思琪が性的虐待されていることに気付くことができなかった。

李国華に異常な関係を強要されるうちに、房思琪の心は蝕まれていく。

ネタバレ

房思琪は頭がおかしくなってしまった。

一方、加害者の李国華は、処罰されない。李国華が和やかに食卓を囲み、会話を楽しむラストシーン。

mizuno
水野

ラストシーンの会食の場面、ここだけ読むとハッピーエンドぽく描かれています。とっても辛い。

この記事を書いた人

水野 史土

年100冊読む読書家。本屋大賞のようなエンタメ系文芸を好む。テッド・チャンの影響で最近はSF作品が多め。

本業はホームページ運用支援で、実績は月70万PV。著書は「WordPressユーザーのためのPHP入門 はじめから、ていねいに。第3版」他。