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「コンビニ人間」の次は「ケーキの切れない非行少年たち」

あらすじ

主人公の名前は恵子。 36歳未婚、彼氏いない歴=年齢。 恵子は子どもの頃から普通の人とは違う感性の持ち主でした。

子ども時代に、公園で死んでいるスズメを見つけ、 「焼き鳥にして食べよう!」 と提案したら、親に怒られたのは36の今でも理不尽だと思っている。 スズメに花を供えようといって、植物をブチブチ引っこ抜くのは何故許されるのか分からない。 しかし、どうやら普通と違うのはいけないことらしい。 普通の人になろうと思って、大学時代にコンビニで働きだしてから早18年。 夢の中でもレジを打ち、ご飯はもちろんコンビニ飯。

そんな恵子の日常に、ある日、 婚活目的で働きに来たという男性がやってきます。 彼の名は白羽。 白羽は恵子に対し、コンビニでいつまでも働くのは恥ずかしいと言います。 そんな白羽と恵子はひょんなことから、奇妙な同棲生活を始めます。

次に読む本

ケーキの切れない非行少年たち(宮口 幸治)

著者は児童精神科医として働いており、その中で多くの非行少年たちと出会います。

その中で、「反省以前の子ども」が沢山いるという事実に気づきます。

つまり、少年院に送られた子どもたちの多くは被害者のことを考え反省しろと指導されても、そもそもその反省する能力自体がないという現実に直面するのです。 そうした子供たちは、知的なハンデを抱えている場合が多く、具体的にはIQが70~84の境界知能と呼ばれる集団に属している事が多いとのことです。ここに相当する子どもたちは、本人も周囲も知的ハンデを抱えていることに気づかず、クラスメートからいじめにあったり、教師や親から自分の理解のできない叱責を受けることで挫折感を味わい、非行に走るというパターンになるようです。 著者は5年の歳月をかけ、そういった子どもたち向けのトレーニングを開発し、一定の効果をあげているようです。

ruru
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厳しい現実をレポートした本書だが、1人1人の違いを理解しあう事が大切であることに改めて気づかせてくれる1冊でした。

ruru
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「コンビニ人間」の主人公、恵子の感性は明らかにいわゆる普通とは異なります。そして、物語の中で、その感性の違いから他人から余計な干渉を受けたり、白羽から暴言を浴びせられたりします。しかし、恵子は本人に自覚はなさそうですが、かなり強い女性です。彼女の生き様は自分と普通の溝を埋めようと努力するもののように感じました。その生き様が、白羽の世間に不満ばかり垂れる姿とコントラストになっておりより際立っていました。

一方現実の日本では、「ケーキの切れない非行少年たち」にあるように、周囲に理解してもらえない挫折感から非行に走る子どもたちもいます。当然、皆が恵子のように強い人間ばかりではありません。我々の心の中にも恵子的な部分と白羽的な部分が同棲していると思います。 「コンビニ人間」という強烈な物語から、「ケーキの切れない非行少年たち」により現実世界に目を向ける事で、互いの違いを理解しあうことが人間関係において最も大切なことだと強く認識できるはずです。

この記事を書いた人

ruru

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電子書籍よりも紙が好き、アナログ派の20代。 好きな本は「ティール組織」。 ビジネス書ですが今まで読んだどんな小説よりもワクワクしました。 あなたにもこのワクワクを伝えたい! この一心で発信していきます。

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